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1998 年度 実績報告書

正常型プリオン蛋白の細胞内局在とその異常化分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10480211
研究機関東北大学

研究代表者

北本 哲之  東北大学, 医学部, 教授 (20192560)

キーワードプリオン蛋白 / 細胞内局在 / 異常化機構 / トランスジェニックマウス / 発生学 / 組織特異的因子
研究概要

プリオン蛋白の細胞内局在とその異常化の分子機構を解明するために、プリオン蛋白の高発現系として作製したトランスジェニック・マウスを用いてレコンビナント・プリオン蛋白の細胞局在を検討した。レコンビナント・プリオン蛋白はヒト型であり、マウスのプリオン蛋白と区別可能な3F4というモノクローナル抗体で、レコンビナント蛋白のみを検出することが可能であった。各臓器における正常型プリオン蛋白をウエスタンブロットで検索したところ、分子量にかなりのばらつきがみられた。そこで、酵素をつかって糖鎖をのぞいたところ、分子量は完全に一致した。つまり、各臓器でのプリオン蛋白の糖鎖構造が異なることが明らかとなった。また、マウスの発生段階を検索し、正常プリオン蛋白がまずNeural Crest由来の細胞で発現しはじめることを明らかとした。つぎに、ヒト・プリオンを感染させて異常プリオン蛋白の存在を中枢神経系で検討した。正常プリオン蛋白は、おもにアクソンに存在していたが、異常プリオシ蛋白の局在は、正常プリオン蛋白とは異なり、シナプスに局在することを明らかとした。また、中枢神経系で正常から異常プリオン蛋白への変換が起こっているかどうかを、プリオン蛋白が界面活性剤不溶性となりしかもプロテアーゼ抵抗性であることを指標にしてウエスタンブロットで確認した。今後は、正常プリオン蛋白が発現する細胞で、異常プリオン蛋白への変換が起こるのかどうか、もし起こらないとすると、その変換の起こらない原因は何なのかを中心に平成11年度の研究を進めていく予定である。研究の進行は予定通り順調に進んでいる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shibuya S,Higuchi J,Shin R-W,Tateishi J,Kitamoto T.: "Protective prion protein polymorphisms against sporadic Creutzfeldt-Jakob disease." Lanset. 351. 419 (1998)

  • [文献書誌] Shibuya S,Shin R-W,Higuchi J,Tateishi J,Kitamoto T.: "Codon 219 Lys allele of PRNP is not found in sporadic Creutzfeldt-Jakob disease." Ann Neurol. 43. 826-828 (1998)

  • [文献書誌] Shimizu S,Hoshi K,Muramoto T,Homma M,Ironside JW,Kuzuhara S,Sato T,Yamamoto T,Kitamoto T.: "Creutzfeldt-Jakob disease with florid plaques after cadaveric dural grafting." Auch.Neurol. (in press). (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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