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1999 年度 実績報告書

脊髄歩行パターンジェネレータのニューロン回路とその調節制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 10480223
研究機関山形大学

研究代表者

山口 峻司  山形大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80110493)

研究分担者 松山 清治  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (40209664)
北嶋 龍雄  山形大学, 工学部, 助教授 (10007247)
キーワード中枢パタン発生器 / 歩行 / 前肢 / 脊髄介在ニューロン / 反響回路 / 頚髄側索 / 除脳動物
研究概要

歩行運動のリズミックな筋活動は中枢神経系の特定の神経回路、Central Pattern Generator(CPG)により形成される。本研究はネコ前肢歩行運動を制御するCPGについてそのニューロン構成を解明することを目的としている。除脳・非動化ネコの上部頚髄側索を頻回連続電流刺激すると前肢運動神経に歩行時の筋活動に対応する神経発射(Fictive Locomotion)が得られる。これは下位頚髄に局在する前肢CPGが脳幹から下行する運動指令により励起されたとみなされる。この神経発射を詳細に見ると頻回刺激の個々の電流パルスに応じる反応が振幅変調を受けていることが判った。この反応は頚髄側索から運動ニューロンに至る寡シナプス経路が存在することを示唆した。この側索ー運動ニューロン寡シナプス経路がリズム形成に関与しているか?ここで想起されるのはリズム形成には反響回路が存在するという説である。側索ー運動ニューロン寡シナプス経路が反響回路を持っていればCPG構成員の重要な候補となる。反響回路の存在を検査するために頻回刺激のパルスを時折欠落させる方法(仮想刺激)を開発した。もし反響回路のループ周期が頻回刺激の周期と一致しておれば仮想刺激に応じて反応が出現すると考えられた。本研究では側索ー運動ニューロン寡シナプス経路を追認し仮想刺激法を用いて反響回路の存在を確かめた。次に側索ー運動ニューロン寡シナプス経路のニューロンを探索し、仮想刺激に応じるニューロンが頚髄膨大部(C6-C8)の脊髄灰白質腹側部(RexedのVII層腹側)に分布することを突き止めた。これらのニューロンが側索ー運動ニューロン寡シナプス経路を構成すると同時にCPGのバースト形成機構を構成しているのであろうと推察した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] K.Masuda, and T.Yamaguchi: "Abnormal air-righting reflex in striatal rats"Jpn. J. Physiol.. 50(in press). (2000)

  • [文献書誌] 山口峻司外: "転倒のバイオメカニクスとそれを制御する脳神経機構"デサントスポーツ科学. 21(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] N.Meguro, 外: "Postural control of upright standing on rocking platforms"Gait & Posture. 9S. S35 (1999)

  • [文献書誌] K.Masuda,T.Yamaguchi: "Interference of higher brain structure with air righting reflex in rats"Neurosci. Res.. S23. S200 (1999)

  • [文献書誌] S.Takada,T.Yamaguchi: "Correlation analysis of lateral hypothalamic neurons related to hindlimb motor discharges in rats"Neurosci. Res.. S23. S194 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2012-11-09  

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