研究課題/領域番号 |
10480235
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 亮 旭川医科大学, 医学部・寄生虫学, 教授 (70054020)
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研究分担者 |
迫 康仁 旭川医科大学, 医学部・寄生虫学, 助手 (40312459)
中尾 稔 旭川医科大学, 医学部・寄生虫学, 助手 (70155670)
伊藤 守 実験動物中央研究所, 免疫研究室, 室長 (00176364)
中谷 和宏 旭川医科大学, 医学部・動物実験施設, 教務職員 (70109388)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 免疫不全マウス / 有鉤襄虫症 / エキノコックス症 / 病態モデル動物 / テニア科条虫 / 無鉤条虫 / 有鉤条虫 |
研究概要 |
新興・再興感染症として世界的規模で流行、汚染地域拡大が年々深刻化してきている寄生虫病にテニア科条虫の幼虫が人体寄生することによって惹起される嚢虫症、包虫症がある。無鉤条虫(Taenia saginata)、有鉤条虫(T.solium)、それに東南アジアを中心に問題になっているAsian Taenia(T.asistica)を含め、一応3種類(T.saginata,T.asiatica,T.solium)がヒトを終宿主とするテニア科条虫として知られている.これら3種類の条虫は「中間宿主としてウシ、ブタなどの大型家畜動物あるいはヒトを必要とし、この中間宿主寄生が非常に重篤な病害を与える」こと、また「終宿主がヒトであるため.患者から虫卵を入手しなければならない」ことから、研究が非常に困難てある.本研究では家畜ならびにヒトの代わりに実験動物を中間宿主動物として利用する、疾患モデル動物作製が目的である.本研究では世界各国から入手できたテニア科条虫3種虫卵を用いた感染実験から人体寄生テニア科条虫の中間宿主実験動物モデルとしてNOD-SCIDマウスが格段に感受性が高いという成績が得られている。また最も難治性であるエキノコックス症についての病態動物モデル、治療薬検定動物モデルの作製も試みてきている。病態動物モデル作製てはマウス、ラットを用い、肝、肺、脳に病巣を実験的に作出する方法を確立している.さらにマウスを終宿主、昆虫を中間宿主とするHymenolepis microsotmaの虫卵をNMRI-nudeマウスならびにNOD-SCIDマウスに経口投与することによりマウス体内では絶対に幼虫の発育は起こらないとされていた定税を覆す新しい発見があった。以上の世界で最初の成績により、実験解析が可能な時代になったと総括される。
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