研究概要 |
マウスの幹細胞因子(SCF)遺伝子をpCAmKL(理研、RDB1528)から真核細胞発現用ベクターpcDNA3.1/Hygro(+)(Invitrogen社)に組み込んだ後、リポフェクション法によりストローマ細胞株ST2(理研、RCB0224)に導入し、ハイグロマイシンB(0.2-3mg/ml)を含むRPMI1640培地を用いて導入細胞を選択培養した。この組換えST2細胞(5×10^3cells/cm^2)が接着したT-フラスコ(底面積8.3cm^2)に、マウス骨髄細胞(5×10^5cells/ml)を含むMcCoy's5A培地5mlを入れ、33℃、5%CO_2下で、1週間ごとに造血細胞を含む培養液を半量回収、交換しながら4週間共培養を行った。回収した細胞懸濁液により造血細胞数、造血細胞に含まれる前駆細胞数などを導入細胞(DK1-2,DK2-2,DK2-3)毎に元株と比較して解析した。 前駆細胞のうちCFU-G/M/GMについてはすべての導入株が元株を上回ったが、赤血球系ではDK2-2は増加したのに対しDK1-2およびDK2-3では減少した。逆に最も未分化な前駆細胞であるCFU-MixはDK2-3は増加したがDK1-2およびDK2-2は減少した。
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