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1998 年度 実績報告書

骨蛋白質により生体親和性を向上させたチタンの開発に関する基盤的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10480246
研究種目

基盤研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

鮎川 保則  九州大学, 歯学部, 助手 (50304697)

研究分担者 古谷野 潔  九州大学, 歯学部, 教授 (50195872)
田中 輝男  九州大学, 歯学部, 教授 (60077667)
後藤 哲哉  九州大学, 歯学部, 助手 (70253458)
築山 能大  九州大学, 歯学部, 助手 (10236870)
キーワードチタン / インプラント / オステオポンチン / オステオカルシン / 界面
研究概要

チタン棒を骨内に埋入すると、7日前後にチタン周囲に一過性に骨様組織が増殖し、チタンに接する新生骨が観察されるが、この新生骨における蛋白の分布とその経時的変化は分かっていない。そこで、新生骨の蛋白分布を調べるため、collagen type I,III(ICol,IIICol),osteopontin(Op),osteocalcin(Oc)について、埋入後7,28日目にイムノゴールド法を用いて局在を明らかにした。その結果、7日例において界面の無構造層やその直下の細線維層にOc、Opの反応が観察された。IIIColの反応は無構造層には認められなかったが、細線維層に多数の反応が認められた。IColの反応は骨内に散在していたが、無構造層や細線維層には認められなかった。一方、28日例ではいずれの標本にも細線維層は観察されなかった。Oc、Op、IColの反応は7日例と類似していたが、IIIColの反応は、チタン周囲には観察されなかった。以上のことより、7日例において界面に近い部分(細線維層)にIIIColが多く存在し、IColは少なかったこと、界面から離れた骨内ではその逆の局在が見られたことより、この時期のチタン周囲の骨はチタンに近い部位ほど石灰化の程度が低いことが示唆された。また、骨-チタン界面の無構造層にはOc、Opが局在した。このことは両蛋白が細胞接着能とカルシウム結合能を有するため、界面における細胞接着や石灰化に何らかの役割を果たしていることが示唆された。以上のことは第28回日本口腔インプラント学会学術大会(98年9月、於大阪)にて報告し、さらに14日例のデータを追加し、8th Annual Scientific Congress of European Academy of osseointegration(99年4月、於コペンハーゲン)にて報告の後論文作成予定である。

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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