研究分担者 |
宮武 隆 東京大学, 地震研究所, 助教授 (60126183)
山中 佳子 東京大学, 地震研究所, 助手 (30262083)
菊地 正幸 東京大学, 地震研究所, 教授 (20046147)
井出 哲 東京大学, 地震研究所, 助手 (90292713)
武尾 実 東京大学, 地震研究所, 教授 (00197279)
|
研究概要 |
4年の研究期間でも,マグニチュード(M)3から5程度の中小地震ならば複数の発生が期待される群発地震域として伊豆半島伊東沖を選び,これら中小地震の詳細な震源過程を通してその背後にある物理法則を明らかし,強震動生成の機構を地下構造との関係も含めて解明することを目的にしている. 4年計画の初年度として平成10年度は,群発地震地域の周辺に広帯域強震計を展開し,既存の強震観測点および高感度広帯域観測点と連係することにより,稠密な強震計観測網を構築することをめざした.まず,群発地震域直上の無人島であり,これまで地震観測の行われることがなかった手石島に注目した,無人島であるから商用電源や通信設備がないなどの困難があったが,太陽電池や携帯電話など新しい技術を駆使して克服し,8月に定常強震観測点を建設した.さらに11月には群発地震域を南北に囲む富戸と初島に,同じく定常強震観測点を設置した.今後,西方に観測点を追加できれば,既存観測点と組み合わせてほぼ一定の稠密な密度で群発地震域の周囲を覆うことができる. 観測点の建設と平行して,震源過程や地下構造の解析手法の高度化を進め,震源過程インバージョンのコードの改良や,地震波走時データと重力データの同時インバージョン手法の開発などを行った.また,既存の地震観測点のデータも併せて利用するため,フォーマット変換を含む波形データ処理ソフトウエアを各種,開発した.
|