1998 年度実績報告書

グローバルな陸面水収支算定値の検証とデータベースの構築

研究課題

研究課題/領域番号	10490013
研究機関	東京大学
研究代表者	沖大幹東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50221148)
研究分担者	松山洋東京都立大学, 理学部, 助手 (50264586) 喜連川優東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40161509) 小池俊雄長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30178173) 住明正東京大学, 気候システム研究センター, センター長、教授 (10179294)
キーワード	土壌水分 / 河川流量 / 蒸発散 / 衛星リモートセンシング / 陸面数値モデル / グローバルな水循環 / Global Soil Wetness Project
研究概要	まず、研究計画に従い、全球土壌水分プロジェクトの成果に基づき、現時点では最も信頼のおける1987-88年の全陸地水収支量分布データベースを作成し、国際的なデータセンターとして公開する準備を東京大学生産技術研究所に整えた。次に、このデータセットで表現されているグローバルな水収支の検証用データの収集を行った。具体的には、地点観測土壌水分量、ならびにフラックス集中観測特別実験データに関しては松山が、衛星による土壌水分量指標については小池が、主要大河川流量データの収集については沖が行なった。特に、主要大河川流量データの収集に関しては、ロシアの流量データの地点・期間に関する増強を行った。グローバルな水収支推定結果の検証第一段階としてグローバルな河川流路網情報(TRIP)上で流量観測地点固有の集水域を同定し、各陸面モデル(LSM)からの流量を面積平均で集計した。一方で収集された世界の各機関から流量データのうち、世界の150の主要河川における250の流量観測地点について1987年と1988年の両方をそろえ、LSMによる算定結果と比較した。その結果、外力としてLSMに与えられた雨量計密度が30〔10^6km^2〕以上の集水域ではLSMの算定値は平均して年流量の40〔%〕程度の誤差で推定していることが分かった。この値は年蒸発散量に対しては約18〔%〕に相当する。平成10年度は、グローバルな陸面水収支算定値の検証とデータベース構築に関して基礎的な段階が修了した。今後は研究の取りまとめに向けて取り組んでいく。

研究成果
(9件)

すべてその他

すべて文献書誌 (9件)

[文献書誌] T.Oki et al.: "Assessment of land surface models by runoff in major river basins of the globe using Total Runoff Integrating Pathways (TRIP)" J.Meteor.Soc.Japan. (1999)
[文献書誌] Randal D.Koster,Taikan Oki et al.: "The Offline Validation of Land Surface Models : Assessing Success at the Annual Timescale" J.Meteor.Soc.Japan. (1999)
[文献書誌] 沖大幹、虫明功臣: "グローバルな河川流量データセットの構築と年河川流出量の変動特性の解析" 水工学論文集. Vol.43. (1999)
[文献書誌] 鼎信次郎、沖大幹他: "気象システムにおける土壌水分" 水文・水資源学会誌. Vol.11. 508-514 (1998)
[文献書誌] 根本利弘、喜連川優: "スケーラブルテープアーカイバにおけるテープマイグレーションを用いた負荷分散手法とその性能評価" 電子情報通信学会論文誌. J82-S-1. 53-69 (1999)
[文献書誌] Matsuyama,H,K.Masuda: "Seasonal/Internannual variation of soil moisture of the former USSR and its relation with Indian summer monsoon rainfall" J.Climate. 11. 652-658 (1998)
[文献書誌] 小池俊雄、吉本淳一他: "グローバルな積雪量分布推定のための衛星アルゴリズムの開発と検証" 水工学論文集. 43. (1999)
[文献書誌] T.Oki: "Global Energy and Water Cycles" Eds.K.Browning and R.Gurney,Cambridge University Press, 10-27 (1999)
[文献書誌] 沖大幹: "陸面過程の研究の現状と将来" 日本気象学会気象研究ノート, (1999)

1998 年度 実績報告書

グローバルな陸面水収支算定値の検証とデータベースの構築

研究代表者

沖 大幹 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50221148)

研究成果

[文献書誌] T.Oki et al.: "Assessment of land surface models by runoff in major river basins of the globe using Total Runoff Integrating Pathways (TRIP)" J.Meteor.Soc.Japan. (1999)

[文献書誌] Randal D.Koster,Taikan Oki et al.: "The Offline Validation of Land Surface Models : Assessing Success at the Annual Timescale" J.Meteor.Soc.Japan. (1999)

[文献書誌] 沖 大幹、虫明 功臣: "グローバルな河川流量データセットの構築と年河川流出量の変動特性の解析" 水工学論文集. Vol.43. (1999)

[文献書誌] 鼎 信次郎、沖 大幹 他: "気象システムにおける土壌水分" 水文・水資源学会誌. Vol.11. 508-514 (1998)

[文献書誌] 根本 利弘、喜連川 優: "スケーラブルテープアーカイバにおけるテープマイグレーションを用いた負荷分散手法とその性能評価" 電子情報通信学会論文誌. J82-S-1. 53-69 (1999)

[文献書誌] Matsuyama,H,K.Masuda: "Seasonal/Internannual variation of soil moisture of the former USSR and its relation with Indian summer monsoon rainfall" J.Climate. 11. 652-658 (1998)

[文献書誌] 小池 俊雄、吉本 淳一 他: "グローバルな積雪量分布推定のための衛星アルゴリズムの開発と検証" 水工学論文集. 43. (1999)

[文献書誌] T.Oki: "Global Energy and Water Cycles" Eds.K.Browning and R.Gurney,Cambridge University Press, 10-27 (1999)

[文献書誌] 沖 大幹: "陸面過程の研究の現状と将来" 日本気象学会 気象研究ノート, (1999)

1998 年度実績報告書

沖大幹東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50221148)

[文献書誌] 沖大幹、虫明功臣: "グローバルな河川流量データセットの構築と年河川流出量の変動特性の解析" 水工学論文集. Vol.43. (1999)

[文献書誌] 鼎信次郎、沖大幹他: "気象システムにおける土壌水分" 水文・水資源学会誌. Vol.11. 508-514 (1998)

[文献書誌] 根本利弘、喜連川優: "スケーラブルテープアーカイバにおけるテープマイグレーションを用いた負荷分散手法とその性能評価" 電子情報通信学会論文誌. J82-S-1. 53-69 (1999)

[文献書誌] 小池俊雄、吉本淳一他: "グローバルな積雪量分布推定のための衛星アルゴリズムの開発と検証" 水工学論文集. 43. (1999)

[文献書誌] 沖大幹: "陸面過程の研究の現状と将来" 日本気象学会気象研究ノート, (1999)