研究課題/領域番号 |
10490014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
磯谷 孝 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (50014452)
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研究分担者 |
鈴木 義一 , 講師 (40262125)
富田 武 成蹊大学, 法学部, 教授 (10207607)
高橋 清治 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30126106)
亀山 郁夫 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (00122359)
渡辺 雅司 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (90133214)
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キーワード | ソヴィエト / ソ連 / スターリン体制 / アヴァンギャルド / ロシア革命 / 戦時体制 / 共産党 / 第一次世界大戦 |
研究概要 |
今年度は研究分担者全員による全体会議を2回開催した。そこでは、今後の研究計画全体の打合せを行うとともに、下記のテーマで研究分担者の研究成果を報告し、討論を行った。 1. 「アルヒーフ史料と研究の現状」 2. 「マンデリシタームのスターリン頌詩」 第1回目では、ロシアのアルヒーフ(文書)史料の現状と、それに基づいた研究の現状を明らかにした。とりわけ、近年やっと公開された全連邦共産党中央委員会政治局の議事録と、1930年代の政治過程にかんして、この史料によって明らかとなった事実について考察を行った。また、ロシア革命期のアルヒーフの状況についても、補足的に検討がなされた。アルヒーフ史料の利用にかかわる様々な問題は、政治史・文化史を研究する上で前提となる重要な問題であり、この点についても意見交換を行った。 第二回目の研究会では、マンデリシタームのスターリン頌詩を題材とし、1930年代のスターリン体制とソヴィエト文学について考察した。まず、1933年以降のマンデリシタームの著作の変化について、詩のテクストの詳細な分析を通じて明らかとした。また、当該時期のソヴィエト政治詩と、その中でのマンデリシタームの立場、スターリンとの関係など、背景となる状況との関係の中で、著作を分析した。そして、マンデリシタームにとどまらず、スターリン体制における文学者のおかれていた状況についても、様々な角度から論じられた。 なお、研究分担者の個々の研究としては、上記の研究成果のほかに、ユーラシア主義を中心としたロシア思想、ロシア革命期における民族の問題、最高国民経済会議の形成過程を中心としたソヴィエト経済機構の確立過程などについて研究が進められている。
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