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1998 年度 実績報告書

グループの意思決定の数理モデルとプロセスの記述

研究課題

研究課題/領域番号 10551002
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

繁桝 算男  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90091701)

研究分担者 能智 正博  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (30292717)
亀田 達也  北海道大学, 文学部, 助教授 (20214554)
キーワード意志決定 / 数理モデル / 合理的評価
研究概要

意思決定のプロセスを数理モデルによって表現した。数理モデルはともすれば入力と出力間の関数関係の表現にとどまりがちであるが、数理モデルのプロセスを3ステップに整理し、各ステップにおけるもっとも大きい特徴を数理モデルであらわすことによって、意思決定のプロセスをデータによって検証可能な形で表現することに成功し、かつ、実際にデータによって支持された。3ステップとは、直感的評価段階、合理的評価段階、総合的評価段階である。直感的評価段階ではすべての属性の性質を見るのではなく、もっともメリットの大きい属性ともっともデメリットの大きい属性に注目する(久保聖子、ランメルハートとの共同研究)。合理的評価段階では、全体的評価を志すとはいえ、決定のためには差別化の過程がある。しかし、決定状況、意思決定者の性格によっては、かえって、属性の効用値の平準化が見られることがあり、これが迷いの正体である。最後の総合的評価段階では多属性効用の統合を行い、ある閾値以上になると最終決定に至るが、それ以外は最初の直感的評価段階に戻る(久保聖子との共同研究)。
現在は、複数のパソコンを結び、グループの決定における意思決定プロセスを検討中である。すなわち、直感的評価を各自で行った後で、合理的評価の材料として、他者の意思決定をフィードバックとする。グループとしての総合的判断にいたるためのルールを数理モデルで表現し、実際に課題を与えてグループ意思決定を行わせたデータによって集団の意思決定プロセスを解明することを目指している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 久保,ランメルハート,繁桝: "Decision Makiry Unda Time Pressure" Proceedings of the twentieth conference of the Cagriutve Science. 911-916 (1998)

  • [文献書誌] 駒崎、楠見、繁桝: "発明品アイデアの考察に及ぼす抽象的イメージの効果" 認知科学. Vol.5,No.4. 97-107 (1998)

  • [文献書誌] Ohtsubo,Y,& Kameda,T.: "The function of equality hearistic in distributive bargainine" J.of Experimental Social Psychology. 34. 90-108 (1998)

  • [文献書誌] Nochi,M.: "Struggling with the lalcled self" Qualitative Health Research. 8. 665-681 (1998)

  • [文献書誌] 繁桝算男: "心理測定法" 放送大学教育振興会, 191 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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