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1999 年度 実績報告書

鉱物の構造・物性予測のための計算機シミュレーションシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 10554026
研究機関九州大学

研究代表者

松井 正典  九州大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90125097)

研究分担者 常行 真司  九州大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90197749)
キーワード計算機シミュレーション / 鉱物 / 構造と物性 / 高温高圧 / 分子動力学法 / 格子動力学法 / 原子間相互作用 / 地球内部
研究概要

我々は最近,結晶内の多体相互作用を取り扱うべく,イオンの大きさが結晶場の影響を受けて,等方的に変化するbreathing shell model(BSM)を組み込んだ分子動力学シミュレーションの手法を開発することに成功した.平成11年度は,分子動力学法に加えて,エネルギー最小化法と格子動力学法を用いて,BSMを取り扱うためのコンピュータプログラムを開発した.更に,BSMを用いた計算機シミュレーションをMgO結晶,MgSiO_3の3種の多形(エンスタタイト,イルメナイト,ペロフスカイト),Mg_2SiO_4の3種の多形(オリビン,変型スピネル,スピネル)に適用することにより,これら7種の結晶のすべてについて,結晶構造と弾性定数,及びそれらの温度圧力依存の実測データを高精度で再現することに成功した.特に,体積弾性率と熱膨張率については,実測データが存在する広範な温度圧力領域に渡って,それぞれの実測値を高精度で再現することができた.
加えて,第一原理電子状態理論に基づき原子間相互作用を計算するための,第一原理経路積分分子動力学法プログラムを開発するとともに,同プログラムを用いて,超高圧下(150GPa付近)における個体水素の構造シミュレーションを行い,高温低圧のI相,低温低圧のII相,低温高圧のIII相,それぞれの構造の特徴を明らかにした.特にII相において,量子効果により分子回転が止まるという,量子局在現象を見出した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Kihara: "Molecular dynamics study of structural changes in berlinite"Phys.Chem.Minerels. 26. 601-614 (1999)

  • [文献書誌] M.Matsui: "Computer simulation of the Mg_2SiO_4 phases with application to the 410 km seismic discontinuity"Phys.Earth Planet.Inter. 116. 9-18 (1999)

  • [文献書誌] M.Matsui: "The MD simulation of the equation of state of MaO:Application as a pressure calibration standard at high temprerature and high pressure"Amer,Mineral.. 85. 312-316 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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