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1998 年度 実績報告書

レーザー光解・多次元質量分析法の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 10554028
研究機関東北大学

研究代表者

三上 直彦  東北大学, 理学研究科, 教授 (70004447)

研究分担者 阿部 直道  富士通(株), LSI製造事業本部・デバイス開発部・第5プロセス開発部, 部長(研究職)
藤井 朱鳥  東北大学, 理学研究科, 助手 (50218963)
キーワードクラスターサイズ選別振動分光 / 水素結合クラスター / ナフトール / 2・ピリドン互変異性 / イオン種の新振動分光法 / O・クレゾール
研究概要

(1) 2-ピリドン(2PY)と2-ヒドロキシピリジン(2HP)の互変異性体系の異性化反応機構に注目して、それらの水、メタノール、エーテル類との水素結合クラスターについて、特性振動であるNH伸縮およびOH伸縮振動に注目し、赤外-紫外、誘導ラマン.紫外二重共鳴法を用いて振動分光計測を行い、2PYのNH伸縮振動バンドが水素結合形成によって特徴的な振動数低下を示すことを見出し、ab-initio計算の結果と併せて分子間水素結合構造を解明した。また、2HPと水あるいはメタノールとの水素結合クラスターについて、同様に振動分光観測を行ない、それらのクラスター構造が“ring-type"水素結合形態であることを決定した。
(2) ナフトール・水和水素結合クラスター、NpOH-(H_2O)_n:n=0-5について、OH伸縮振動を含むスペクトル領域のサイズ選別赤外スペクトルを観測し、クラスターサイズによるスペクトル変化の明瞭な特徴を見出して、abinitio分子軌道法によるクラスター構造最適化に基づいて、n=2・4ではリング型水素結合を持ったクラスターであること、また、n=5では、ビシクロ型立体構造を持った形態のクラスター種である事などを解析した。
(3) 分子イオン種の振動準位を観測するための新しい振動分光法を開発し、従来、観測不能であった分子イオンの高振動数領域のOH,CH伸縮振動などを始めて分光計測した。特に、これまで中性分子では水素結合能力がないとされてきたCH_3基とOH基との間がイオン状態では水素結合することを始めて明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y.Matsuda 他2名: "Vibrational spectroscopy of 2-pyridone and its clusters in supersonic jet" J.Chem.Phys.,. (印刷中). (1999)

  • [文献書誌] Y.Matsumoto 他2名: "Characterizations of the hydrogen-bonded structures of 2-naphthol-(H2O)n" J.Chem.Phys.,. 109. 6303-6311 (1999)

  • [文献書誌] E.Fujimaki,他3名: "Autoionization-detected infrared spectorscopy of intramolecular hydrogen bonds" J.Chem.Phys.,. 110(印刷中). (1999)

  • [文献書誌] A.Fujii,他3名: "A new type of intramolecular hydrogen bonding:Hydroxyl-Methyl interaction" J.Am.Chem.Soc.,. 120. 13256-13257 (1998)

  • [文献書誌] A.Mitsuzuka,他3名: "Infrared spectroscopy of intramolecular hydrogen-bonded OH stretching vibrations in jet-cooled methylsalicylate and its clusters" J.Phys.Chem.,. 102. 9779-9784 (1998)

  • [文献書誌] H.Ishikawa他3名: "Spectroscopic investigation of the generation of “isomerization" states" J.Chem.Phys.,. 109. 492-503 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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