研究課題
基盤研究(B)
ESR結晶解析システムのハード面に関しては、簡易型ゴニオメータ、2種類の試料温度可変ゴニオメータ及びコンピュータ制御・自動計測用精密ESR用2軸ゴニオメータ、さらに磁気共鳴用として世界で唯一のESR用3軸ゴニオメータ、ESR用1軸性応力(圧力・張力)及び電場印加装置、高温用温度可変装置・低温用再冷却温度可変装置等の開発と各種の多目的用と特殊仕様のESR空洞及び誘電体共振器の試作・開発を行った。ソフト面では2軸ゴニオメータとウルフネットを用いたスピンハミルトニアン(ESR)パラメータの直接探索法、シンプレックス法によるESRパラメーターの精密化、任意方位での遷移確率の計算、アイゲンフィールド法による共鳴磁場の直接計算、テンソル物理量描写用ORTEP入力データ変換用インターフェースソフト等の開発を行い、強誘電体、強弾性体、高温超伝導体、ポルフィリン単結晶等のESR単結晶解析を行った。さらに第一世代及び第2世代の分子・結晶総合解析システムの構想とその小規模実施を行った。また入射系、相互作用、検出系の2次元的整理に、さらに新たな第3軸に開発の指針・指標を導入した新規な分析機器やデバイスの開発手法についてまとめた。ESRイメージング(ESR-CT)装置に関しては新規な7種類の磁場勾配方式及び局所(ESR)信号検出方式の試作・開発と実用化を行い、画像計測の自動化と画像処理、有限要素法によるMRI磁場勾配コイルの新設計・開発を行った。特に2電流電源を用いた多巻Zupancic型MRIコイルの磁場勾配方位と2電流の大きさとの関係を示した今後のMRI一般に利用できる重要な関係式を導出した。当該装置を用いマウスのB16メラノーマ産生のメラニンラジカルのESRイメージング像の初測定、アラニン及び蔗糖のESRイメージングプレートを作製し、ESRイメージング応用3次元放射線線量計測システムを開発した。
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