研究概要 |
1.φ0.5mm以下の集光が可能なX線導管を強力X線回折装置に装着し,微小領域の応力測定を可能とした. 2.炭化ケイ素粒子(平均粒径3,30utm,V_f=20%)強化アルミニウム合金複合材料(SiCp/2024-T6)の疲労試験を行い,疲労繰返しにともなう各相の半価幅を測定し,疲労繰返しによっては変化しないことを示した. 3.疲労繰返しに伴う各相の残留応力の変化を測定し,寿命の5〜17%以上で繰返しとともに残留応力が圧縮に大きくなることを示した. 4.応力測定台に装着可能な荷重負荷治具を製作し,無負荷状態および負荷荷重下での応力測定を可能とした.疲労繰返しとともに各相の応力負担分は減少し,これは,強化相と母相のはく離および母相におけるき裂発生および伝ぱが原因であることを明らかにした. 5.切欠き半径0.3mmの片側切欠き材の切欠き底近傍の応力分布を負荷荷重下で測定し,巨視的な応力分布は有限要素法による解析結果とよく対応することを示すとともに,本研究によって開発された微小部応力測定システムの有効性を示した. 6.開発したシステムを用いて,残留応力および負荷状態での各相の応力負担分を測定することによって,粒子分散型複合材料の疲労寿命評価が可能であることを示した.
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