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1999 年度 実績報告書

電子情報機器の電磁波障害を防止する電磁波シールド材料の開発と成形加工技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 10555033
研究機関徳島大学

研究代表者

村上 理一  徳島大学, 工学部, 教授 (00112235)

研究分担者 松浦 良彦  株式会社松浦機械製作所, 代表取締役
原田 育男  吉野川電線株式会社, 専務取締役付
柏木 利幸  徳島県立工業技術センター, 主任研究員
松家 敏男  隆祥産業株式会社, 研究員
浜 義紹  阿波製紙株式会社, 部長
キーワードマイクロ波 / ITO膜 / 電磁波シールド効果 / マイクロ波水熱法 / 炭素繊維 / フェライト / シート状素材
研究概要

本研究では、まずマイクロ波プラズマを用いて板ガラス表面にITO膜を被覆した.そのITO膜を線間隔、線幅、線の形状を変えて加工し、このようなITO膜の電磁波シールド効果を測定した.線状に加工した場合、線の間隔が小さくなるにつれて電磁波シールド効果は向上し、線幅にはあまり影響を受けなかった.線の形状をメッシュ状に変えるとメッシュ形状よりもむしろメッシュの形状よりもメッシュの線間隔が大きな影響を与えた.次にこれらの加工したITO膜を3枚積層し、ITO膜の積層順序が電磁波シールド効果に及ぼす影響について検討した.電磁波シールド効果はITO膜の積層数が増加するにつれて増加した.同じ3枚の積層数の場合でもITO膜が孤立して積層されるよりITO膜同士が接触している方が電磁波シールド効果は向上した.これは電磁波が入射したことによって発生する高周波伝流が速やかにアースされて流れるために電磁波シールド効果が向上すると考えられる.
炭素繊維表面にマイクロ波水熱法によりフェライトやニッケルフェライトを被覆することに成功した.これをX線回折法およびSEMによって確認した.この被覆した炭素繊維をパルプおよびバインダーと混合した後に抄紙化し、乾燥させてシート状に加工した.この加工の際、炭素繊維の配合割合を40%、80%と変えた.これらの紙シート状に加工した素材の電磁波シールド効果を測定した.炭素繊維が多いほど電磁波シールド効果が良く、フェライトおよびニッケルフェライトを被覆すると逆に電磁波シールド効果は悪くなる傾向があった.しかも400MHz以下の周波数帯域で負の遮蔽効果が認められた.この負の遮蔽効果は電磁波によって発生した高周波電流が炭素繊維をアンテナ代わりにして再発信するから起こる現象である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 金東鎮、村上理一: "Performance Evaluation on the Reinforcing Material of Plastic Composites for the Electromagnetic Shielding"大韓機械学会論文集 A編. 23・6. 1048-1054 (1999)

  • [文献書誌] 村上理一、田中良、近藤正春: "銅細線を配向したプラスチック系複合材料の基本的電波遮蔽特性"日本機械学会論文集 A編. 66・642. 291-297 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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