研究課題/領域番号 |
10555051
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松室 昭仁 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (80173889)
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研究分担者 |
小林 勝 NTT, 光エレクトロニクス研究所, 研究員
平野 元久 NTT, 入出力システム研究所, 研究員
中本 剛 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (30198262)
新美 智秀 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (70164522)
森 敏彦 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (90023340)
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キーワード | MoS_2 / メカニカルアロイング法 / 超潤滑 / 超高分解能光ファイバー干渉計 / トライボロジー特性 |
研究概要 |
本研究は、hcp構造の層状化合物であるMoS_2粉末にメカニカルアロイング法を施すことにより基底原子面相互にずれを導入することにより超潤滑条件を満たす超低摩擦材料の可能性について検討する。また、同時に超潤滑状態の実証と摩擦係数測定,の高精度化を行うために超高分解能光ファイバー干渉計による摩擦力測定システムについて検討したものである.本年度得られた主な結果は以下の通りである.(1) MoS_2粉末にメカニカルアロイング(MA)法を100,200,300時間施し、X線回折実験により結晶構造の変化を同定した結果、MA処理時間に伴いピーク強度の低下、ブロ一ドニング、基底面間隔の増加が確認され結晶粒径の微細化、′ひすみ.の導入が生ずるとともに原子面同士の回転による基底面間の回転が示唆された。摩擦・摩耗特性を評価するために得られた粉末をピストンシリンダーにて加圧成形を施し、pin-on-disk式摩擦試験機で測定を行った結果、いづれの試料も大気中では摩擦係数が0.1-0.2でMA時間に伴う顕著な変化は観察されなかった。しかし、真空中では摩擦係数が0.05程度と顕著な低下を示した。また、摩耗特性はMA処理により1/3程度まで減少し顕著な効果が確認された。課題として、透過電子顕微鏡による詳細な結晶構造の同定が必要と考えられた。 (2) 光ファイバーへき界面を利用した干渉計を試作しファイバー端面にコーティングすることにより反射率を4および70%としたものについて干渉強度の増大に伴う分解能の向上について検討した結果、反射率70%のものは分解能が従来の4%に比較して約7.5倍向上しコーティングによる顕著な効果があることが明確になった。課題として、分解能が理論値に到達せず、電気的、機械的ノイズ対策が必要と考えられた。
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