研究分担者 |
小野 文慈 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (60224276)
権藤 誠吾 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (50037975)
杉村 丈一 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20187660)
金子 正人 出光興産, 営業研究所, 研究員
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研究概要 |
・新規に開発したポリビニルエーテルPVEの摩擦摩耗特性を各種の基礎的試験機を用いて調べ,ポリオールエステルPOE,ポリアルキレングリコールPAGに比べ,欠点の少ない代替フロン用潤滑油であることが確認できた. ・境界潤滑膜には2つのタイプ,固化膜型と吸着膜型とがあり,PVE固化膜の摩擦面保護能力がPOEの吸着膜主体の境界潤滑膜よりも優れており,また,脂肪酸のような添加剤による摩擦摩耗特性の改善効果が認められた. ・合成油系の代替フロン用潤滑油は高いHFC134a溶解度とそれに伴う粘度減少が生じるが,溶解に伴う潤滑粘度減少率は(溶解度/潤滑油分子量)の大きいものほど高くなる.溶解HFC134a油膜形成に影響し,粘度低下による油膜厚の減少ばかりでなく,往復動運動下では,発生したキャビテーションにより,油膜破断が生じる. ・アルミ合金/鋼の組合せにおいて,潤滑油の極性の高いものほどアルミの鋼への移着が促進され,移着に伴い摩擦係数の増加,アルミ合金の摩耗の著しい増加が生じる.また,アルミ移着対策としてはアルコールとくに一分子の両末端のヒドロキシ基を有する二価アルコールの添加が有効である. ・HFC134a雰囲気中では摩擦面にフッ化物が生成され,摩耗を低減する.
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