研究課題/領域番号 |
10555060
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
辻 裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10029233)
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研究分担者 |
川口 寿裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80234045)
田中 敏嗣 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90171777)
吉岡 宗之 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10029267)
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キーワード | 混相流 / 固気二相流 / 流動層 / 数値シミュレーション / 回転二重円筒 / 離散要素法 |
研究概要 |
粒子流および固気二相流中で見られる複雑な流動現象の大規模計算を行うシステムを開発し、いくつかの粒子複雑系の現象に適用した。計算手法としては個々の粒子運動を離散的に追跡する手法の1つである離散要素法を用いた。また、各現象に対して実験を行い、数値計算結果の検証を行った。以下に各現象ごとに概略を説明する。 鉛直管内高濃度固気二相流:前年度に開発した簡略化モデルを用いて、鉛直管内高濃度固気二相流中に現れる粒子流動構造について数値計算ならびに実験で調べた。数値計算では気流速度が粒子流動構造に及ぼす影響について調べ、プラグの移動方向が変化する気流速度近傍で粒子流動構造が大きく変化することを示した。実験はプラグが下向きに移動する条件でのみ行われ、その条件下では粒子流動構造が数値計算で得られたものと一致することを示した。 脈動流動層:流動層において気流に脈動を与えることにより、流動パターンがどのように変化するのか系統的に調べた。数値計算により、気流の脈動が層内の粒子混合を著しく促進することを示した。また、実験によっても気流脈動の効果を確認した。 回転二重円筒内粒子挙動:回転二重円筒の内円筒を回転させることにより、遠心力が引き起こす不安定現象について調べた。粒子間衝突時におけるエネルギ消散を無視したモデルでは流体におけるTaylor渦と同様の流動構造が得られた。エネルギ消散を考慮した場合、Taylor渦とは異なるが、周方向以外に二次的な循環構造が現れることを示した。
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