研究課題/領域番号 |
10555064
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
圓山 重直 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80173962)
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研究分担者 |
岡田 繁信 (株)島津製作所, 航空機事業部, 副課長
小原 拓 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (40211833)
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キーワード | 干渉計 / 位相シフト / 分子膜厚 / 相変化 / エリプソメータ |
研究概要 |
平成10年度は、本研究遂行において重要な構成要素となる高精度な位相分割カメラを設計し、試作した。波面分割精度を高精度化するために、高精度の偏光光学素子を使用して、ポラロイド型の偏光板に比べて高精度な位相シフト画像が得られるようにしている。更に、ソニーのデジタルビデオカメラのCCD素子を分解し取り付けることによって、デジタル位相シフトカメラを初めて開発した。 既存のマッハツェンダー干渉計を位相シフト型に改造し、各種デジタル画像を取り込み、その位相分割精度とデジタル画像の解像度の検証を現在進めている。その結果、現在のシステムではアナログデータをデジタルに変換し更に画像圧縮したものを再生しているので、位相シフト画像は従来の3CCDカメラに比べると格段に向上しているが、分子膜厚を計るためには更なる解像度の向上が必要であることが分かってきた。また、CCDセンサーを分解したことによる電子ノイズの問題も無視できないことが明らかとなってきた。 これらの研究成果を基にして、新たな位相シフトカメラを開発し、その位相分割性能とCCDセンサーの精度と画像解像度の検証を行った。それと平行して、10ビットの精度を有する位相シフトカメラと画像データ記録装置を開発し、上記高精度位相シフトカメラと組み合わせることによって、高精度なリアルタイム画像を画像データの圧縮処理をしない状態で取り込むことが出来た。 さらに、上記位相シフトマッハツェンダー干渉計を使用して、各種物質の拡散場を高精度で測定し、拡散係数の推定を行い、次年度の膜厚計測システム構築の予備実験とした。 以上、本年度の研究目的はほぼ達成されていると考える。
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