研究課題/領域番号 |
10555083
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研究機関 | 岐阜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
稲葉 成基 岐阜工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (30110183)
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研究分担者 |
羽根 一博 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50164893)
熊崎 裕教 岐阜工業高等専門学校, 電気情報工学科, 助教授 (70270262)
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キーワード | レーザマイクロマニピュレーション / 光トラップ / 光造形法 / レーザ駆動 / マイクロマシン |
研究概要 |
光トラップ法と光造形法を用いたマイクロ構造物の製作方法を確立するために、昨年度は光学システムを製作し、簡単なマイクロ構造物を試作した。本年度はマイクロポンプの製作を視野に入れて、以下のような基礎的な研究を実施した。 1.光硬化樹脂液中で石英球やポリスチレンラテックス球の光トラップを試みた。樹脂液の粘性がかなり大きかったことと、両者の屈折率の差があまりないことから、確実にトラップすることはできなかった。樹脂液の種類やトラップする物体との組み合わせを変えてさらに実験を行う必要がある。 2.上記の実験の過程で水中に光硬化樹脂を入れると、数ミクロン程度の微粒子に樹脂がわかれた。この光硬化樹脂そのものの光トラップを試みたところ、確実にトラップできるという新たな知見が得られた。 3.光硬化樹脂のトラップを利用してマイクロ構造物同士を接着させることを提案し、実際に水中においてマイクロ構造物を接着して組み立てることができた。 4.この手法によれば水中の任意の点に光トラップで光硬化樹脂を運搬・固定し、紫外線をその部分に当てることにより、これまで二光子吸収でしか実現できなかったマイクロ光造形法が簡便に実施できる可能性がある。 来年度は、この手法を中心にして、接着剤としての組立法に関する研究と、光造形法として立体物の構築に関する研究を並列して行う予定である。
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