研究課題/領域番号 |
10555085
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
東山 禎夫 山形大学, 工学部, 教授 (50144209)
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研究分担者 |
杉本 俊之 山形大学, 工学部, 助手 (10282237)
八塚 京子 山形大学, 工学部, 助教授 (60210283)
浅野 和俊 山形大学, 工学部, 教授 (30007182)
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キーワード | コロナ帯電 / 帯電粉体粒子 / 空間電荷放電 / ストリーマコロナ |
研究概要 |
雷に代表される空間電荷放電を実験室規模で再現できる装置として、コロナ放電によって帯電した粉体粒子を高密度で噴出させる空間電荷雲生成装置を試作した。高圧ファンを用いて内径65mmのパイプ内に40m/sの気流を発生させ、パイプ内部に粒径250〜500μmの粉体粒子を供給する。パイプの出口に線対円筒電極を取り付け、気流に運ばれた粉体粒子をコロナ帯電させた。広い空間で大きな空間電荷量を有する空間電荷雲を生成するために、屋外において幅4.5m、高さ2.9m,長さ7.2mのビニールハウスを建て、その内部で帯電粒子を噴出した。噴出した帯電粉体粒子雲の外部に電界計を設置して電界の強さを測定することにより、粉体供給量とコロナ帯電電流には粉体の帯電量を大きくするための最適値があることが判明した。また、内部の様子を観測できる帯電装置を試作し、コロナ帯電の過程で帯電した粒子と接地円筒電極の端部との間で粒子が持つ電荷と逆極性のコロナ放電が起こることを確認した。この逆放電を抑制するアダプターを取り付けることにより、粒子の帯電量を飛躍的に増大させることが出来た。帯電粒子雲の中心から1mの位置での電界の強さは最大120kV/mに達した。3台の帯電粉体粒子生成装置を用いて帯電粉体を噴出し、粉体粒子雲の内部に挿入した直径60mmの接地球電極から起こる放電を観測した。球電極の先端から最大170mm伸びる正ストリーマコロナを観測し、球電極近傍ででは10〜15mm程度の明るい発光を伴うリーダが観測された。
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