研究分担者 |
原 雅則 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (30039127)
柁川 一弘 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (10294894)
岩熊 成卓 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (30176531)
末廣 純也 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (70206382)
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研究概要 |
本年度は,昨年度に引き続きビスマス系銀シース線の基礎電磁特性(電流電圧特性,交流損失特性等)の定量的評価法の確立とそれに基づく並列多条型大容量導体の構成法の検討,超伝導導体のクエンチ時の飽和及び過冷却液体窒素中での気泡形成条件の評価と耐高電圧対策の検討,超伝導変圧器の系統内での運用法の検討などを行った。また,本研究による支援により完成させた1000kVA-22kV/6.9kV酸化物超伝導変圧器の実系統との連系試験を行い,実規模の液体窒素冷却方式酸化物超伝導電力機器の環境下における転位並列超伝導導体の電磁特性,大気圧過冷却状態の液体窒素の絶縁特性,冷却特性等を観測し,本研究成果の検証を行った。具体的には, (1)ビスマス系銀シース線を素線として多数本束ねる大容量の並列多条型導体に交流電流を通電し,横磁界を印加したときの素線内及び素線間の電流分布を測定して,大容量導体全体の交流損失の低減法や安定に動作する導体構成について検討した。 (2)絶縁モデルを用いて飽和液体窒素の絶縁耐力を観測,評価し,耐高電圧対策の検討を行った。 (3)1000kVA-22kV/6.9kV酸化物超伝導変圧器の特性試験を通して,1)酸化物転位並列導体を用いた超伝導巻線の交流損失特性及び電流分流特性,2)液体窒素による絶縁特性等を総合的に観測,評価し,液体窒素冷却超伝導変圧器巻線構成法の検証とさらなる大電流容量導体の開発研究の方向性について考察した。
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