平成11年度は、試作1号機の制御プログラムの開発と平行して、軽量化を重視した試作2号機の機構設計・製作および制御システムの設計を行った。また、試作2号機用の高精度小型トルク検出器を開発した。 1.試作1号機の制御プログラムの開発 制御プログラムが備えるべき応用機能の実現に手間取り、走行データ等の収集を行える段階まで開発することができなかった。来年度は最優先課題として力を注ぎたい。 2.試作1号機によるデータ収集 制御プログラムの開発が遅れ、制御系に関するデータ収集を行うに留まった。 3.試作2号機の機構部の設計・製作 高性能モニタおよび軽量減速機を採用し、片輪重量2.5kgを実現した。これは目標重量3.5kg(全体16kg)を大きく下回っており、開発目標の一つである軽量化を達成できた。 4.試作2号機の制御システムの設計 トルク検出用および速度検出用に簡易マイコン(PICマイコン)を追加することで、制御用マイコンの負担軽減を図った。今年度は概略設計を終え、詳細設計に着手している。来年度は回路製作に取り掛かる。 5.トルク検出器の設計・試作 歪みゲージ式の小型トルク検出器(試作2号機用)を設計・試作・製作を行った。構造上、回転トランスによる電力・信号伝達が必要であり、回転トランスにより精度が劣化する問題を回避する方式を開発した。これにより、回転トランスの軽量化および加工・組立精度の抑制も実現することができた。 6.トルク検出器用実験装置の設計・製作 設計・製作を終えた。試作したトルク検出器の評価を行い、所望の性能を備えていることを確認した。
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