平成13年度は、試作1号機のデータ収集と並行して、軽量化を重視した試作2号機の制御システムの構築を行った。試作2号機はトルク制御プログラムを開発するとともに、回路の改良を行った。成果として、「快適に操作できる軽量なパワステ車いす」を実現できる目途がたった。今後は制御マイコンをより高機能なものに入れ換え、早期の実用化を目指したい。 1.試作1号機によるデータ収集 走行データ等の収集を行った。最適制御条件を探り、最適制御アルゴリズムの構築に役立てている。 2.試作2号機の制御システムの構築 トルク制御プログラムを制作した。並行して、前年度に製作した制御回路の改良を行い、電流検出の高精度化を図った。速度制御にはロータリーエンコーダの出力パルスを計数する必要があるが、制御用マイコンとして使用している日立製H8/3048Fでは位相計数可能なITUが1チャネルしかないため、ソフトウェア処理の負荷が思った以上に大きく、トルク制御に留めている。 3.試作2号機によるデータ収集 トルク制御関係のデータを始めとする各種データの収集を行った。速度制御システムを構築していないため、走行データ収集は行っていない。 4.最適な制御アルゴリズムの検討 収集データ等をもとに、最適な制御アルゴリズムの検討を行った。現在の制御用マイコンであるH8/3048Fではプログラム開発の制約があることから、速度制御システム構築に向けて、その後に発売された上位機種のSH2を使用することで解決を図っている。
|