研究概要 |
本研究では、発光色と残光時間の異なる2種の蛍光体を混合し内面に塗布したランプを、種々の周波数やパルス幅で点灯することによって発光色を変化することを試み、可変色放電の原理に基づく管壁負グロー放電(誘電体バリアー放電)を用いた発光色可変光源とその点灯回路を試作した。 (1)混合塗布した2種の蛍光体の励起立ち上がり時間、立ち下がり時間が異なれば、点灯パルス周波数、パルス幅に応じて発光の比率が変化する可能性がある。この点についてシミュレーションと基礎実験をおこなった。シミュレーションでは発光色を変化することも可能であったが、実験では蛍光体の励起立ち上がりと立ち下がり時間の異なるものを使用することができず、十分な光色変化は得られなかった。 (2)Ne2.67kPa+Hg封入(蛍光体は日亜化学NP105:NP320=10:20を使用)の内部電極放電管では、CIE-xy色度(0.425,0.256)、輝度522cd/m^2〜(0.337,0.207)、526cd/m^2の範囲で光色制御が可能であった。 (3)Xe2.66kPa+Hg封入の内部電極(軸方向)と外部電極(半径方向)を持つ蛍光放電管(NP99:NP360=10:10使用)では、軸方向:半径方向の点灯パルスを時分割とし、混合比を1:0から0:1まで変化すれば、CIE-xy色度(0.540,0339)、輝度350cd/m^2から(0.309,0.299)、600cd/m^2まで変化できる。 (4)点灯回路はフルブリッジ型矩形波点灯回路を試作し使用した。上記(3)では、両方向の放電のための時分割フルブッジ点灯回路を製作した。
|