研究課題/領域番号 |
10555121
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
押鐘 寧 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40263206)
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研究分担者 |
井上 晴行 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30304009)
遠藤 勝義 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90152008)
片岡 俊彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029328)
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キーワード | 光の近接場 / 走査系近接場光学顕微鏡 / SNOM / 微小共振球 / ポリスチレン微小球 / 進行波共振 / WGMモード |
研究概要 |
本研究は、物質との近接効果が顕著に現れる可能性がある、μmオーダの微小球の共振状態に注目し、この微小球により光だけを検出系に用いたSNOMが、nm以下の空間分解能を達成できる可能性を探る。そして、従来の顕微鏡での評価が不可能な、光デバイス、光材料の極微小領域での量子光学的な特性評価ができる装置の開発を目指す。 今年度は、上記の目的のために昨年度製作した「近接場相互作用実験装置」(実験用チャンバー)を用いて、 (1)波長可変レーザー光を用いて、50μm程度のポリスチレン微小球内に進行波共振を発生させ、共振状態の観察を高感度冷却CCDカメラにより観察した。この結果、レーザー波長の微少変化が、共振状態に与える影響について調べることが出来た。 (2)共振している微小球を試料表面と近接させた際の共振状態の変化を調べたところ、近接によって球内の光波が漏れ出すためか、共振球の発光強度が下がった。この現象は、試料材質に依存しており、今後更に詳しく調べて顕微鏡システムのフィードバックシステムヘ組み込む予定である。 (3)共振球が、SNOMプローブとしてどの程度機能するかを調べるため、50μm程度のポリスチレン微小球表面に1.5μmのアクリル突起を付けたプローブを用いた試料走査を行なってみた。微細構造を持つ金属蒸着面を走査した結果、μmオーダの構造は容易に観察することが出来た。 次年度以降、プローブ部の最適化を行ない、(2)の結果を考慮した走査システムを構築することで、目的とする顕微鏡が開発できると考えている。
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