研究課題/領域番号 |
10555127
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
河口 英二 九州工業大学, 工学部, 教授 (90038000)
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研究分担者 |
山崎 達也 ATR環境適応通信研究所, 研究員
新見 道治 九州工業大学, 工学部, 助手 (20269088)
野田 秀樹 九州工業大学, 工学部, 助教授 (80274554)
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キーワード | ステガノグラフィ / 電子あぶり出し / 情報秘匿 / 情報セキュリティ / 情報埋込み / ディジタル封筒 / ビットプレーン分解 / 複雑さの尺度 |
研究概要 |
本年度実施した研究は以下の通りである。 (1) 画質の自然性の検討 情報を埋込んだ後のダミー画像の質が劣化しないことがこのSteganographyの特徴である。しかしながら、埋込み量を大きくするとやはり画質は劣化してしまう。このことを詳しく検討するために、カラー画像をダミーとする様々な埋込み実験を行った。例えば、R,G,B色成分毎に埋め込めるデータ量の違いや、今日できる最小の複雑さの閾値を調べた。 (2) オーディオデータをダミーとする埋込みの検討 音楽や音声データをダミーとするSteganographyは1次元データへの埋込み技術である。このようなファイル形式としてはWAV形式が普及している。本年度はこのWAVファイルのビット長(8または16ビット)の選択、埋込み上限ビット、複雑さを判定する局所区間長、等々について実験的に検討した。 (3) プログラムの試作 プログラムの試作は、画像データと音響データをダミーとするBPCS-Steganographyについて行った。試作上の着眼点としては埋込み容量の確認が出来ること、複雑さの閾値が自由に設定できること、複数ファイルの同時埋込みが出来ること、等である。試作はこれらを全て満たす形で行った。 (4) BPCS-Steganographyの一般的な応用の検討 BPCS-Steganographyの応用として、様々な場面を想定してそれぞれの場合に検討すべき点を調べた。結論として、この技術は個人的な情報の秘匿に向いているのではないかと結論となった。
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