研究概要 |
本研究では、逆散乱問題として研究が行われている回折トモグラフィによる物体内部の非破壊探査アルゴリズムの実験的検証を行える開発支援システムの実用化を目的として、本校:総合技術教育研究センターに平成6年に設置された大型無響水槽を用いた回折トモグラフィ開発支援システムの研究を行っている。本年度得られた研究成果を、以下に示す。 1.無響水槽の整備(昨年度より継続)[担当:長嶋,大垣,南部,大塚]: 大型無響水槽に、昨年度取り付けられた水中音響計測システムのデータを計算機に取り込めるようハード・ソフトウェアの作製を行った。ハードウェア(電子回路)に生じるノイズの除去に手間ったが、次年度は計測が実施できるよう調整を行っている。 2.無響水槽の基礎特性の測定・再確認・結果の公表[担当:長嶋,南部,高比良,大壇]: 昨年度得られた無響水槽の基礎音響特性を再確認し、論文発表(佐世保工業高等専門学校研究報告,第36号,pp.1-6,2000年)を行った。 3.吸音材の検討(多層媒質の吸音効果の検討)[担当:南部,田中(学生)]: 音響インピーダンスの異なる多層媒質を吸音材として利用した場合の効果について、平面電磁波の大地入射をモデルとして、シミュレーションを行った(1999年電子情報通信学会九州支部学生会講演論文集,p.62,1999年)。 4.回折トモグラフィ再構成像の画像処理に関する基礎的検討[高比良,藤瀬(学生)]: 回折トモグラフィによる再構成後の画像処理手法の検討に着手した(1999年電子情報通信学会九州支部学生会講演論文集,p.66,1999年)。
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