研究課題/領域番号 |
10555141
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
制御工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
出口 光一郎 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30107544)
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研究分担者 |
岡谷 貴之 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (00312637)
本谷 秀堅 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60282688)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | ロボット制御 / 画像認識 / 視覚サーボ / 固有空間法 / 能動視覚 / 動画像処理 / ロボット視覚 / コンピュータビジョン |
研究概要 |
本研究の目的は、視覚センサ(カメラ)を搭載して自由に動くことが出来るロボットやマニピュレータの視覚サーボによる制御において、画像特徴を選択、抽出、そして、対応付けなどの複雑で高度な画像処理を必要としない手法を開発し、工場、現場などで実際に容易に応用できる技術として確立することであった。 本研究で開発した手法の基本原理は以下のものである。 カメラによって得られる画像を構成するデータの数(画素の数)をk、撮像条件がm個のパラメータで制御出来、そして、カメラの位置・姿勢をn個のパラメータで決めることが出来るとすると、ある条件の下でカメラがある位置である姿勢をとり、ある画像が得られるという事象はk+m+n次元の空間の一点として表される。ただし、ある対象に対しては任意の画像が得られるわけではなく、また、任意の撮像条件がとれるわけでもないので、実際に可能な実現は、この空間内のずっと次元の低い空間に制限される。このとき、わずかに条件を変えたり、カメラの位置・姿勢をわずかだけ変化させた場合、得られる画像の変化もほとんどの場合わずかである。このことは、この制限された空間が、低い次元の多様体曲面で表現されることを意味する。 カメラを動かすとどのような画像が得られるかを予測し、ある特定の画像が得られるようにするにはカメラの姿勢をどう制御すればよいか、などの基本原理をこの多様体を元に導くことが出来た。その結果、ゴール周辺の画像によって、この多様体をよく近似する平面を構成することで、制御を実現する手法を与えた。この近似平面を、与えられたサンプル画像群から主成分分析を用いて導き出す具体的な手法も開発した。それによれば、ユーザは単にこのサンプル画像群をあたえるだけ視覚サーボが実現できることも確認した。
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