研究課題/領域番号 |
10555146
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 基行 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60124591)
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研究分担者 |
秋山 充良 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00302191)
高橋 直伸 (株)伊藤製鐡所, 石巻工場, 開発グループ長(研究
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キーワード | 超高強度鉄筋 / 超高強度鉄筋 / せん断耐力 / せん断スパン比 / 引張鉄筋比 / 寸法効果 |
研究概要 |
超高強度コンクリートおよび超高強度鉄筋を用いたせん断補強鉄筋のないRCはり部材を対象として、そのせん断特性を把握することを目的に実験を行った。本年度は、このような超高強度材料の材料特性の把握と、超高強度材料を用いた場合に、土木学会コンクリート標準示方書等で規定されるような既往のせん断耐力算定式の適用性について重点的に検討した。その結果、以下の結論を得た。 (1) シリカヒュームを使用した圧縮強度1000kgf/cm^2以上発現することのできる超高強度コンクリートの配合を決定した。また、この超高強度コンクリートの引張試験を実施し、圧縮強度と引張強度の回帰式を算定した。 (2) 成分調節や温度調節などにより降伏点が約7000kgf/cm^2で15〜20%の伸び能力を有する超高強度鉄筋の開発を試みた。試作後、開発した超高強度鉄筋の各鉄筋径に対する応力-ひずみ関係の測定結果から、安定して高靭性を有する超高強度鉄筋が製造されていることを確認した。 (3) 超高強度材料を用いたせん断補強鉄筋のないRCはり部材を対象として、そのせん断特性を把握することを目的に実験を行った。実験結果から得られる部材のせん断耐力と各種示方書で規定されるせん断耐力算定式の比較から、(1)有効高さの減少に伴い、既往のせん断耐力算定式は超高強度材料を用いたRCはり部材の実験値を過小評価する傾向にある、(2)引張鉄筋比の増加に伴い、既往のせん断耐力式は実験値を過大評価する傾向にある、(3)せん断スパン比の小さい領域(2〜2.5)において、既往のせん断耐力式は実験値を過小評価する傾向にある、などが明かとなった。
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