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2000 年度 実績報告書

漂砂量の数値予測のためのシートフロー漂砂シミュレーターの開発

研究課題

研究課題/領域番号 10555175
研究機関京都大学

研究代表者

酒井 哲郎  京都大学, 工学研究科, 教授 (30026182)

研究分担者 浅野 敏之  鹿児島大学, 工学部, 助教授 (40111918)
沖 和哉  京都大学, 工学研究科, 助手 (30293880)
後藤 仁志  京都大学, 工学研究科, 助教授 (40243068)
北野 利一  名古屋工業大学, 工学部, 助手 (00284307)
目見田 哲  関西電力, 総合技術研究所, 主任研究員
キーワード漂砂 / シートフロー / 画像解析 / 粒状体モデル / 個別要素法 / 振動流装置
研究概要

種々の漂砂の移動形態の中でシートフロー状態では,短時間に多くの土砂が輸送されることから,海浜変形を論じる上でもシートフロー漂砂の高精度の予測が鍵となる.シートフロー漂砂は高濃度に土砂を含んだ流れ場で輸送されるから,清水流を対象として開発されたセンサーがほとんど使用できず,流動特性の実験的把握には,ビデオ画像解析による以外にない.また,画像解析には膨大な時間と労力を必要とすることから,現在でも必ずしも十分なデータが蓄積されてはいない.本研究では,このような研究の現況に鑑み,シートフロー漂砂の物理機構解明のための2つの核となるアプローチ,すなわち砂粒子運動の数値シミュレーターと簡易画像解析手法に関して基礎的技術開発を行い,それらの成果をシートフローシミュレーターに集約して,力学モデルと直結した海浜変形予測への道を拓くことを目的としている.
砂粒子運動の数値シミュレーターは,砂粒子の相互干渉を考慮しつつ個々の砂粒子の運動を数値的に追跡することにより,シートフロー漂砂の挙動を模擬しようとするものであり,簡易画像解析手法とは,市販のビデオカメラで撮影した画像をフリーウェアとして容易に入手できる画像処理ソフトウェアを組み合わせてパーソナルコンピュータ上で処理することにより,安価で汎用的な画像処理を実現しようとするものである.
本年は,昨年に引き続き,振動流装置を用いて移動速度分布や濃度分布などシートフロー漂砂の特性を理解する上で鍵となる物理量の計測を実施した.本年度の実験は,特に現実の海浜で問題となる混合粒径の条件について実施し,非定常分級過程の動的特性を詳細に把握することに重点を置いた.さらに,個別要素法に基づく砂粒子運動の数値シミュレーターの改良も継続し,より多数粒子を高速で追跡できるコードを開発して分級過程のシミュレーションを実施した.(以上776字)

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 酒井哲郎,後藤仁志,原田英治,高橋智洋,羽間義照: "混合粒径シートフロー漂砂におけるアーマコートの非定常特性"海岸工学論文集. 第47巻. 496-500 (2000)

  • [文献書誌] 後藤仁志,原田英治,酒井哲郎: "数値移動床による混合粒径流砂の流送過程のシミュレーション"水工学論文集. 第44巻. 665-670 (2000)

  • [文献書誌] 後藤仁志,Yeganeh,A.,酒井哲郎: "混相流モデルと個別要素法の融合による高濃度掃流層の数値解析"土木学会論文集. 第649号/II-51. 17-26 (2000)

  • [文献書誌] 後藤仁志,原田英治,酒井哲郎: "個別要素法によるrolling grain rippleの発生過程の数値シミュレーション"海岸工学論文集. 第47巻. 481-485 (2000)

  • [文献書誌] 原田英治,Yeganeh,A,後藤仁志,酒井哲郎: "粒状体モデルによるシートフロー漂砂の分級過程の数値シミュレーション"海岸工学論文集. 第47巻. 491-495 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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