研究課題/領域番号 |
10555185
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研究機関 | 武蔵工業大学 |
研究代表者 |
中村 英夫 武蔵工業大学, 環境情報学部, 教授 (10013111)
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研究分担者 |
表 明栄 (財)運輸政策研究機構運輸政策研究所, 研究員
横井 利彰 武蔵工業大学, 環境情報学部, 助教授 (80182682)
厳 網林 武蔵工業大学, 環境情報学部, 助教授 (10255573)
林 良嗣 名古屋大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00133091)
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キーワード | 大都市環境 / 人間ドックのアナロジー / 交通公害の診断及び対策立案 / エキスパートシステム / 知識データベース / 地理情報システム |
研究概要 |
大都市では交通公害問題が顕在化しており、その対策立案及び実施は急務である。しかし、交通公害の発生から波及までのプロセスは広い分野に及ぶ上に、対策の効果影響発生メカニズムが複雑なことから、総合的・効果的な対策立案が困難であった。本研究は交通公害の調査・診断及び対策立案のプロセスを「人間ドック」のアナロジーとして整理し、交通及び環境の専門家にとって、便利かつシステマティックに現状の診断と対策の立案が行えるようなエキスパートシステムを設計した。このシステムはGISを用いて対象都市の空間データを管理し、診断と対策立案に必要な空間情報を提供すると共に、効果分析のアウトプットもビジュアルに表現できるようになっている。そして、このシステムには非常に多くの対策メニューが知識ベース化されているだけでなく、GISで管理されている情報から対象都市の実態を分析し、それに合わせて対策を絞り込み、対策スケジュールを提案するプロセスも内包されている。さらに、交通・運輸分野のCO_2排出削減効果を分析するシミュレーション機能もシステムに組み込まれている。本システムはHTML及びJAVA言語で記述されており、インターネット環境にも対応している。これによって、データベースの分散型管理が可能となるとともに、世界中のどこででも利用が可能なシステムとなっている。本システムを開発するにあたっては、名古屋をケーススタディとして取り上げ、交通ネットワークデータ及び道路交通センサスデータがGISに投入した。調査マニュアルや既往対策事例をもとに交通公害の診断と対策のための知識データベースを構築した。
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