| 研究課題/領域番号 |
10555193
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| 研究機関 | 大同工業大学 |
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研究代表者 |
堀内 将人 大同工業大学, 工学部, 助教授 (00157059)
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| 研究分担者 |
森澤 真輔 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50026340)
光田 恵 大同工業大学, 工学部, 講師 (40308812)
下島 榮一 大同工業大学, 工学部, 教授 (80027276)
米田 稔 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40182852)
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| キーワード | アンチモン / 大気-水-土壌系 / 動態評価 / 物理化学的存在形態 / 形態分析 / 土壌汚染浄化 / 水質浄化 / ICP-MS |
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| 研究概要 |
本年度の研究によって得られた主な結論を以下に要約する。
(1)製錬工場周辺土壌を用いた1ヶ月以上に渡る連続実験より、溶出実験を重ねるほど新たに土壌からアンチモンが溶出し、土壌溶出液中アンチモン濃度は環境基準における(旧)指針値よりも高い値であることを示した。また、製錬工場周辺土壌からのアンチモンの溶出挙動は溶出液pHに依存しており、酸性溶液においてもアルカリ性溶液と同程度の濃度でアンチモンが溶出することを示した。
(2)Sb(III)はSb(VI)に比べて10倍程度生体毒性が強いと考えられている。製錬工場周辺における土壌溶出液中では、アンチモンは溶出液pHによらず主に五価として存在していることを明らかにした。また、地下水中でもアンチモンは五価として存在していることを明らかにした。
(3)土壌中でのアンチモンの移動性は、その酸化数により大きな違いが生じることは無いことを示した。
(4)60%濃塩酸もしくは王水を用いた湿式分解-ICP-MS法により、アンチモンによる土壌汚染の程度を簡便かつ迅速に評価できることを示した。
(5)アンチモンは溶液中の共存イオンの影響によって容易にその存在形態が変化する。そのため、溶液中でのアンチモンの物理化学的存在形態を適切に把握するためには、アンチモンがどのような液性の溶液中で定性的・定量的に安定して存在するのかを直接的に確認する必要があることを指摘した。
(6)様々なカルシウム化合物を用いて土壌からのアンチモンの溶出試験を行い、高pH域において水酸化カルシウムが土壌からのアンチモンの溶出を抑制していることを指摘した。
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