研究課題/領域番号 |
10555195
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
久場 隆広 九州大学, 工学部, 助教授 (60284527)
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研究分担者 |
山西 博幸 九州大学, 工学部, 助手 (20240062)
大石 京子 九州大学, 工学部, 助手 (20110835)
入江 正浩 九州大学, 工学部, 教授 (30001986)
楠田 哲也 九州大学, 工学部, 教授 (50037967)
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キーワード | 機能性高分子ゲル / 光刺激 / 感温性 / フォトクロミズム / フォトクロミックフィルム / 水質 / 水処理 / 富栄養化 |
研究概要 |
環境からくる光・電気・磁気・熱・化学的刺激等に応答して相転移し、体積変化、あるいは、光学特性変化する機能性高分子材料が注目を集めている。本研究では、光刺激応答機能性高分子材料を水処理システムへ応用することを試みた。光刺激応答性ゲル、あるいは、フォトクロミック(PC)フィルムを用いて実験を行い、以下のような結果を得た。 (1) PCフィルムの光学特性と植物性プランクトン過剰増殖の抑制効果:現時点では、紫外光に反応し、可視光透過率を変化させるフォトクロミック分子としてスピロナフトオキサジン(SNO)が最良であった。SNOを導入したPCフィルムは太陽光に対しても良好なフォトクロミズムを示した。600nm付近で最大の分光吸収率が得られ、75%〜90%の光遮蔽が可能であった。PC分子濃度が分光吸収率に及ぼす影響はほとんど認められなかった。ポリマー(PMMA)質量に対してSNOを1%程度添加すれば、最大のフォトクロミズム能が十分に発揮された。そのPCフィルムの植物性プランクトンの過剰増殖の抑制効果も確認された。 (2) 光刺激応答性ゲルによる硝化活性の促進:クロロフィリン(CH)を導入たイソプロピルアクリルアミド(NiPAAm)を光刺激応答性ゲルとして検討した。光刺激に応じたクロロフィリンによる局所熱生成により、NiPAAmの膨潤・収縮現象が確認された。硝化活性の促進も確認されたものの、しかしながら、その活性化の理由としては、体積相転移による効果よりも、CH導入にともなう化学的影響や熱力学的影響によるものであると推察された。
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