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1998 年度 実績報告書

微動観測に基づく多次元S波速度構造探査システムの実用化と地震動特性評価への応用

研究課題

研究課題/領域番号 10555197
研究機関東京工業大学

研究代表者

時末 孝次  東京工業大学, 工学部, 教授 (50134846)

研究分担者 新井 洋  理工学研究所, 地震防災フロンティア研究センター, 研究員 (40302947)
キーワード微動 / 多次元 / S波速度構造 / 地震 / アレイ観測 / レイリー波 / 分散曲線 / 応答特性
研究概要

本研究は、微動の1点観測から得られる水平鉛直振幅比およびアレイ観測から得られる分散性に含まれる表面波(レイリー波・ラブ波両方)の特性を最大限に利用して、地盤のS波速度構造を多次元的に決定する地盤探査システムを開発し、その地震動特性評価への応用の可能性を検討することを目的としている。このため、(1)微動のアレイ観測と1点観測を併用して地盤の多次元S波速度構造を迅速に推定する手法とそのための現場リアルタイム計測解析処理システムを開発し、(2)地盤構造の分かっている東京都内、釧路市内、神戸市内で微動観測を行って、基盤までの2次元S波速度構造を推定し、提案手法の妥当性を検証し、さらに(3)釧路沖地震、兵庫県南部地震の際に、多次元アレイ強震記録が得られている断面、被害状況が異なる断面について、推定されたS波速度構造に対する2次元応答解析から提案する地盤探査システムの地震動特性評価に有効であるかどうか検討した。
その結果、(1)東京都内、釧路市内、神戸市内で微動のアレイ観測、1点観測を併用して推定した2次元S波速度構造は、既往の地盤調査結果と整合しており、提案手法が地盤の多次元構造を推定する手段として有効であること、また提案する計測システムはそのために有効であること、(2)釧路沖地震、兵庫県南部地震に関連する2次元応答解析結果と、多次元アレイ強震記録または被害状況との比較から、提案する探査システムにより求められたS波速度構造が地震動特性評価に有効であることを示した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kohji TOKIMATSU: "Two-Dimensional Shear Wave Structure and Ground Motion Characteistics in Kobe Based on Microtremor Measurements" ASCE,Geotechnical Earthquake Engrang.and Soil Dynamics 3rd Conf.Vol.2. 703-713 (1998)

  • [文献書誌] 新井 洋: "微動の分散特性とH/Vスペクトルに基づくS波速度構造の推定" 第33回地盤工学研究発表会. 2分冊の1. 1149-1150 (1998)

  • [文献書誌] 時松孝次: "レイリー波とラブ波の振幅比が微動の水平鉛直スペクトル比に与える影響" 日本建築学会構造系論文集. No.511. 69-75 (1998)

  • [文献書誌] Kohji TOKIMATSU: "Three-Dimensional Soil Stratification Using Surface Waves in Microtremors" Proc.The 1st International conference on Site Characterization-ISC98. 537-542 (1998)

  • [文献書誌] Hiroshi ARAI: "Evaluation of local site effects based on microtremor H/V spectra" Proc.The 2nd International symposium on the effects of surface Geology on seismicMotion. 673-680 (1998)

  • [文献書誌] 新井 洋: "微動の分散特性とH/Vスペクトルの逆解析によるS波速度構造の推定" 第10回日本地震工学シンポジウム. Vol.1. 613-618 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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