研究課題/領域番号 |
10555200
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鈴木 祥之 京都大学, 防災研究所, 助教授 (50027281)
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研究分担者 |
北原 昭男 京都大学, 防災研究所, 助手 (00195273)
藤原 悌三 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (10026031)
鈴木 三四郎 関西大学, 工学部, 助教授 (40067749)
堀家 正則 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (80221571)
鎌田 輝男 福山大学, 工学部, 教授 (30026091)
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キーワード | アレー地震観測 / 京都盆地 / 地盤震動 / 震害予測 / 波動伝播 / 木造住宅 / 被害率 / 強震動 |
研究概要 |
本研究では、京都市域に特有の盆地地形や地盤構造を考慮するとともに京都市域の地震アレー観測ネットワークを活用して、都市域における地盤震動の評価と建物の震害予測推定に関する方法論を導くことを目的としている。先ず、観測された記録のデータベースを作成するとともに、近地および遠地地震など地震観測記録の震源情報に基づいて整理し、京都盆地内での波動伝播特性を調べた。地震動特性に盆地地形の影響が強く現れることを明らかにした。さらに、京都市域の北部と南部では地盤構造が異なるため、数多くあるボーリング調査資料をデータベース化するともに京都市域アレー地震観測によって得られる地中、地表での観測記録を用いて、地盤震動特性を評価した。京都市域に大地震を引き起こす可能性のある活断層についての調査結果をもとに直下型大地震を想定し、経験的グリーン関数法、統計的波形合成法などによって盆地地形と地盤構造を考慮した強震動予測法について検討を行った。一方、建物の構造種別、規模、用途、建設年などのデータベースと兵庫県南部地震など近年の地震被害調査結果を参考にして、都市域の建物被害を予測する方法について調べた。ここでは、木造住宅の被害が最も重要になるため、木造住宅の耐震性能に注目して実大実験等により動力学モデルの構築と地震応答解析を実籐して損傷・破壊状況と地震強度との関係を調べた。今後は、地震応答観測ネットワークで得られる地震情報に基づいて早期に震害を推定する震害シミュレーション手法の開発にも取り組む。
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