研究課題/領域番号 |
10555202
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
坂 壽二 大阪市立大学, 工学部, 教授 (00047341)
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研究分担者 |
藤田 正則 新日本製鐵株式会社, 建築鉄構部, 掛長
和田 章 東京工業大学, 応用セラミック研究所, 教授 (90158684)
谷口 与史也 大阪市立大学, 工学部, 助手 (30254387)
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キーワード | 立体ラチス / 支承部 / 支持剛性 / 実験 / 地震応答 |
研究概要 |
先の兵庫県南部地震の被害例からみても、実設計においては、立体ラチス構造を支える支承部は下部構造との接点という意味において非常に重要な検討項目であるといえる。このような支承部における下部構造の振動特性が上部構造である立体ラチス構造やアーチ構造の地震応答性状に及ぼす影響等が検討されている。立体ラチス構造の構造設計においては、支承部はピン支持、1方向ローラー支持、全方向ローラー支持などの理想的な力学モデルとして取り扱われており、そのような力学的な特徴を実現するために種々のディテールが考案されていると言える。 そこで標準的に用いられている立体ラチス構造物のピン支承部について3次元方向の載荷実験を行い、荷重の組合わせによる支承部の水平剛性を調べた。さらに、現実に設計される体育館程度の規模の二層屋根型円筒ラチスシェルを対象として、兵庫県南部地震の観測データを用いた弾性地震応答解析を行い、地震応答性状に及ぼす2方向の水平弾性支持剛性で表わされる境界条件の効果について検討した。 その結果、支承部に作用する荷重の組み合わせによって水平弾性剛性が変化することが分かった。また、支承部のスパン方向と桁行方向の水平弾性支持剛性の組み合わせごとの、地震荷重入力時に支承部に生じる反力と各応答値の変化についての概略が明らかになった。
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