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1999 年度 実績報告書

極限活性をもつ半導体光触媒材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10555213
研究機関北海道大学

研究代表者

大谷 文章  北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (80176924)

研究分担者 魚崎 浩平  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20133697)
古南 博  近畿大学, 理工学部, 助手 (00257966)
池田 茂  北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (40312417)
キーワード懸濁半導体粉末 / 光触媒反応 / 超短パルスレーザ / 酸化チタン / アナタース / ルチル / 電子-正孔再結合 / 再結合速度定数
研究概要

実用化が期待される光触媒反応における電子や正孔のダイナミクスについては、ほとんど解明されていないのが現状である。ここでは、 100 フェムト秒(fs)程度の超短パルスを用いるポンプープローブ(p-p)法拡散反射吸収法によって酸化チタンの過渡吸収を追跡して励起電子-正孔の再結合の速度を見積もるとともに、得られた再結合反応速度定数と光触媒活性あるいは物性との相関を検討した。
チタンサファイアレーザからのフェムト秒パルスを増幅(790 nm、 1 kHz ・約 100 fs、約 1 mJ)した光をOPA/OPGを用いて波長変換し、さらにその一部をKDP結晶で波長変換(310nm)としてポンプ光として、残りをプローブ光としてセルに同軸で入射し、プローブ光の拡散反射成分を集光してフォトダイオードで強度を記録した。試料として酸化チタンを用い、粉末あるいは水懸濁液中で測定した。酸化チタンは市販あるいは我々が開発した新規手法(HyCOM)により調製したものを用いた。ポンプ光がない状態での反射プローブ光強度を基準としてプローブ光強度から吸光率(absorption)を求めると、試料としていずれの試料でも、また、形態として粉末、懸濁液のいずれの場合でもポンプ光により 1 ps以下のきわめて速い吸収の立ち上がりが認められた。この結果は以前に報告した色素レーザを用いた場合の結果と対応した。これらの吸収は、トラップされた励起電子によるものと考えられる。この吸収の減衰曲線は、比較的短い寿命(数ないし数十ps)の長い寿命(数ns)の2成分の和とみることができ、さらにポンプ光の強度に依存する前者の速い減衰は、それぞれの酸化チタンと測定条件について一定の2次反応速度定数を用いて結果を再現できた。この減衰は、電子と正孔の再結合を反映していると考えられる。色素レーザとチタンサファイアレーザの両システムで得られた速度定数の値は一致しなかったが、両者の間には比例関係が認められ、同じ現象を観測していることが確認できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H. Kominami, et al.: "Synthesis of Titanium (IV) Oxide of Ultra-high Photocatalytic Activity : High-temperature Hydrolysis of Titanium Alkoxides with Water Liberated Homogeneously from Solvent Alcohols"J.Mol.Cat al.,A.Chem.. 144(1). 165-171 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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