研究分担者 |
木村 久道 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00161571)
竹内 章 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40250815)
井上 明久 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10108566)
喜多 和彦 YKK株式会社, 主任研究員
大槻 真人 三菱マテリアル株式会社, 主任研究員
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研究概要 |
前年度までに、Al_<92.5>Ti_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金が優れた高温強度と耐熱性を持つと共に、優れた2次加工性を持つことを明らかにした。そこで、本年度は、(1)Tiと同様にAl中の拡散係数が小さいZrを添加したAl_<92.5>Zr_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金の作製と機械的性質の調査、および(2)Al_<92>Ti_<3.5>Fe_<3.5>(V,Cr,Mn,Zr,Mo)_1,Al_<92.5>Ti_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金の耐摩耗性を調査した。 (1) Al_<92.5>Zr_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金の作製と機械的性賛の調査 Al_<92.5>Zr_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金は、650MPaの室温引張強度を示すと共に、673Kで1000時間の熱処理によっても室温強度は変化せず、Al_<92.5>Ti_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金と同等の耐熱性と室温強度を示すことが明らかになった。しかしながら、Al_<92.5>Zr_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金高温強度(573K)は250MPaであり、Al_<92.5>Ti_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金の320MPaより低かった。これらのことから、Al_<92.5>Ti_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金がAl_<92.5>Zr_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金に比べて、耐熱材料として優れていることが明らかになった。 (2) Al_<92>Ti_<3.5>Fe_<3.5>(V,Cr,Mn,Zr,Mo)_1、Al_<92.5>Ti_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金の耐摩耗性 Al_<92>Ti_<3.5>Fe_<3.5>(V,Cr,Mn,Zr,Mo)_1RS P/M合金は市販の高強度Al合金(A4032,A7075,PA420)に比べて優れた耐摩耗性を示すことが明らかになった。特に、Crの添加が耐摩耗性の向上に有効であることが分かり、Al_<92.5>Ti_<2.5>Fe_<2.5>Cr_<2.5>RS P/M合金において最も優れた耐摩耗性が得られた。Crを添加することにより、摩耗初期段階で表面に硬い酸化物相が形成されるために、高耐摩耗性が得られたものと考えられる。
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