研究課題/領域番号 |
10555248
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
永井 宏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80029206)
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研究分担者 |
井藤 幹夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00294033)
勝山 茂 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00224478)
真島 一彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60029270)
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キーワード | 熱電材料 / メカニカルアロイング / ナノコンポジット / 熱起電力 / 電気抵抗 / 熱伝導率 / 粉末冶金 / 液相焼結 |
研究概要 |
熱電材料を実用化するためには、1)熱電材料の性能を向上させること、2)熱電素子の製造プロセスの低廉化することが必要である。熱電材料の性能Zは、Z=α^2/ρκ(α:熱起電力、ρ:電気抵抗、κ:熱伝導率)で表され、高性能化するには、αを増大させ、ρおよびκを低下させることが必要である。筆者らのこれまでの研究により、ρの小さな金属粒子、特にCu添加によってρの低減により性能が向上することを見出している。また、微細なセラミックス相微粒子、特にSiCの分散によってκの低減により性能が飛躍的に向上することを見出している。また、FeSi_2熱電材料は焼結法で作製されるが、焼結が困難であり、また極めて長時間の熱処理が必要である。 本研究では、性能の向上と製造プロセスの低廉化を目的として、FeSi_2にSi,CおよびCuを炭化してCu融液による液相焼結によってFeSi_2-Sic-Cu系熱電材料の作製プロセスの検討と特定評価を行った。 1)Cu添加による液相焼結によって、焼結速度およびβ相化速度が飛躍的に増大した。 2) MA法と液相焼結法の併用により、高密度FeSi_2-SiC-Cu系熱電材料の作製に成功した. 3) 得られたFeSi_2-SiC-Cu系熱電材料の性能Zは、無添加FeSi_2の約4倍まで向上した。
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