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2000 年度 実績報告書

高機能木材・金属ハイブリット複合材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10555250
研究機関東京都立大学

研究代表者

西村 尚  東京都立大学, 工学研究科, 教授 (70087170)

研究分担者 長谷川 収  東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80244416)
吉村 卓也  東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50220736)
浅古 豊  東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20094253)
角谷 順一  立山アルミ外装(株), 研究開発課, 課長
沖 善成  三協アルミニウム工業(株), 生産技術部・取締役
キーワード木材 / 圧縮木材 / 圧縮加工 / 断熱性 / ハイブリッド複合材 / 衝撃吸収能 / 木材の強度
研究概要

木材を圧密化して高強度圧縮木材を製造する研究を行った.この高強度材の性能として,断熱性能と衝撃吸収能について着目し,工業的な応用を試みた.使用木材は,スギの間伐材でその用途開発は行政の重要課題である.この,スギの小径木を煮沸し柔らかくした後プレスで圧密化し,高温水蒸気下で形状固定する.圧密化技術の省エネルギー化,省力化を目差した基礎的な研究を行うとともに,利用面での性能評価研究を行った.
1)木材圧密化の省エネルギー化技術の開発
木材の煮沸(可塑化)処理は普通100℃で行うが本年度は25℃まで下げて可塑化の程度を調べたが十分軟化しており,また,圧密材の曲げ強度,形状安定性にも影響がないことが分かった.また,形状固定時の温度と時間についても下げることが可能となり,省エネルギー化がはかられた.
2)衝撃吸収能の工業的応用
自動車のバンパー,インパクトビーム等は軽量かつ耐衝撃性が要求される.粘弾性体である木材をアルミニウム押出し材と複合させて上記メンバーに使用する開発研究である.強度評価を目的として静的3点曲げ試験を行った.また,閉断面のアルミニウム押出し形材の中に圧縮木材を挿入して動的曲げ試験を行ってその強度と破壊までの吸収エネルギーを測定した.その結果,静的試験では,曲げ強度にはアルミニウムの補強効果はないが吸収エネルギーには大きな効果が見られた.動的衝撃試験では,破壊エネルギーが50%も向上した.これは,破壊形式の変化によるものであることを確認した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 西村尚,和田恒多: "静水圧圧縮法による木材の圧縮化"第50回塑性加工学会講演会 論文集. 315-316 (1999)

  • [文献書誌] 林進,西村尚: "圧縮木材で強化したアルミニウム合金押出し形材の曲げ強度"日本機械学会材料力学部門講演会 論文集. 99-16. 219-220 (1999)

  • [文献書誌] 西村尚,横溝大樹: "木材チップの圧密加工"日本機械学会第7回機械材料・材料加工講演会. 99-23. 207-208 (1999)

  • [文献書誌] 浅古豊,西村尚 他: "圧縮加工された木材の熱伝導率"第36回伝熱シンポジウム講演論文集. III. 689-690 (1999)

  • [文献書誌] 西村尚: "木材高付加価値化のための成形加工技術"塑性と加工. 41・478. 1087-1092 (2000)

  • [文献書誌] 浅葉将之,西村尚: "圧縮木材の曲げ強度に及ぼす加工条件の影響"日本機械学会論文集(A編). 67-654. 267-272 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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