研究課題/領域番号 |
10555254
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福田 承生 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30199236)
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研究分担者 |
和久 芳春 宇部興産(株), 研究所, 主任研究員
島村 清史 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90271965)
吉川 彰 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50292264)
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キーワード | 酸化物共晶体 / 高温強度 / 強化繊維 |
研究概要 |
報告者等は1700℃以上の超高温大気中で安定に使用できる耐熱強化繊維として酸化物共晶体に注目し、YAG/sapphire共晶体 GAP/sapphire共晶体を基調に、微細組織の制御、ファイバー径制御法の確率、高品質・安定成長条件、結晶の均質性・完全性、高温強度特性等に関して基礎から応用まで幅広く研究を行った。 具体的には 1. 微細組織の制御:共晶体を構成するYAGとsapphireもしくはGAPとsapphireの微細組織を走査型電子顕微鏡の反射電子像を利用して観察し、ラメラの幅をコントロールするのに必要なパラメータを検討した結果、ラメラ幅と作成速度の逆数の1/2乗の間に比例関係が存在するのを見出した。すなわち、微細組織は作成速度により制御可能であることを見出した。 2. ファイバー径の制御:ファイバー作成時には坩堝の先端にメニスカスを保持するが、こC坩堝先端の形状とファイバーの径の間に強い相関関係が存在するのを見出した。この解析結果を応用し、更なる細径化を試み成功した。 3. 高温強度特性:引っ張り強度を室温(空気中)および1700℃(Ar中)において評価した結果、室温(空気中)で927.3MPa、1700℃(Ar中)576.5MPaを得た。特に、1700℃における引っ張り強度の値は従来のこの系の最高強度の4倍以上の強度であり、1999年3月現在において世界最高記録である。 といった結果を得た。
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