研究分担者 |
川口 一 荏原製作所, 研究員
黒川 恵児 西日本技術開発, 研究員
野田 英彦 八戸工業大学, 工学部, 助教授 (00112409)
両角 仁夫 九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60304747)
深井 潤 九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20189905)
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研究概要 |
畜産が盛んな宮崎県児湯地域およびその近隣地域における畜産廃棄物,すなわち畜糞の性状を調査した.その結果,含水率は季節および飼育方法により異なるが,およそ豚糞70%,採卵鶏糞50%,ブロイラー鶏糞35%であることが分かった.また,畜糞は乾燥状態では豚糞,ブロイラー鶏糞では17000kJ/kg,採卵鶏糞では11000kJ/kg程度の発熱量を有することが分かった.排出量は豚糞12万t,採卵鶏糞15万t,ブロイラー鶏糞24万t(平成7年)であった. 荏原製作所藤沢工場内の流動床炉を用いて,実際に畜糞燃焼実験を行った.その結果,含水率35%発熱量(水分を含む)10MJ/kgのブロイラー鶏糞は,助燃無しで燃焼可能であることを確認した.畜糞は窒素分が多いが,このときのNOx濃度は120ppmであり,規制値250ppm以下であった.次ぎに,ブロイラー鶏糞と含水率80%発熱量0.9MJ/kgの豚糞を重量比6:4で混合した含水率53%の畜糞の燃焼実験を行い,この場合も助燃無しに炉床温度600℃を維持でき燃焼可能であることを確認した.その際のCO濃度およびNOx濃度は5ppm,100ppm以下であり,燃焼状態は良好であった. 今年度の燃焼実験で,発熱量の低い豚糞は,排出量の多いブロイラー鶏糞と混合することによって燃焼可能であること,NOx排出量は規制値以下に抑制可能であることが分かった.
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