研究分担者 |
野田 英彦 八戸工業大学, 工学部, 助教授 (00112409)
田川 公太朗 九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30315113)
深井 潤 九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20189905)
川口 一 荏原製作所, 研究員
黒川 恵児 西日本技術開発, 研究員
|
研究概要 |
畜糞燃料の供給条件を設定して燃焼試験を実施し,実験データをもとに流動床式焼却炉の燃焼において支配的要素を占める流動床中の燃焼に関する解析を行うとともに,燃焼後の排ガス特性及び燃料中の低融点物質が流動媒体(砂)に及ぼす影響について検討し,以下の知見が得られた. 1)流動床式焼却炉において,水分率が大きい畜糞を安定燃焼させる際に支配的要素を占める炉床での燃焼割合を炉床中燃焼率と定義すると,炉床中燃焼率を燃料中の水分率,1次空気比及び炉床アスペクト比から,±7%以内の偏差で容易に予測できる経験式を導出した. 2)流動床炉における炉床温度を,燃焼熱,水分蒸発に要する熱量,炉床に持ち込む1次空気及び燃料の顕熱,燃料中の水分,燃焼によって生成する水蒸気量から,±50℃以内で炉床温度を予測できることを明らかにした. 3)水分変動の大きい畜糞燃料を安定的に燃焼させる手法として,供給燃料の水分率急変による炉床温度の急変に対して,炉床温度を上昇させて安定な燃焼状態を得るためには,燃料供給量を減少させること,1次空気量及び炉床アスペクト比を増加させることが有効であることがわかった. 4)燃焼排ガス中の窒素酸化物(NO_X)は,流動床炉の燃焼温度特性から大部分はフューエルNO_Xと判断され,その排出濃度を最少にする1次空気比を明らかにした.また2次空気を含めたNO_X濃度を最少にする総空気比を明らかにした.
|