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1998 年度 実績報告書

環境中の内分泌撹乱物質の超高感度検出と生物学的評価

研究課題

研究課題/領域番号 10555293
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

大久保 明  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20111479)

研究分担者 濱田 典明  三浦工業, 三浦環境研究所, 次席研究員
堀口 敏宏  環境庁国立環境研究所, 主任研究員
安保 充  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (00272443)
澤田 嗣郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90011105)
山崎 素直  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00011982)
キーワード有機スズ化合物 / 内分泌撹乱物質 / 海産巻貝類 / imposex
研究概要

ダイオキシンの毒性、催奇性が問題になって久しいが、最近この化合物が生物のホルモン活性を撹乱することが明らかになり再び注目を集めるようになった。これらの化合物は、長期的な生物の生命環のなかにあって、生物の分化のプロセスの最も重要な部分に秘かに関与し、時に極めて重大な影響を与えることが分かってきたのである。海洋中の有機スズも海洋生物に対して内分泌撹乱作用をもたらすことが確認されている。海産巻き貝類の雌雄分布の異常、メスのオス化が日本国内の沿岸地域で観察され、有機スズの海洋汚染の今後の影響が懸念されている。
今回の研究では、これまでに、日本各地の沿岸から海産巻き貝類を採取し、生物学的観察をまず行い、imposexの状況を調べ、多くの沿岸地域が有機スズに汚染されていることを確認した。あわせてこれら巻き貝類の有機スズの体内濃度を四級アルキル化に誘導しガスクロマトグラフで分離し、選択性の点でも優れているFPDを用いて検出した。また検出感度の向上を図るため質量分析計の導入を試みている。有機スズ化合物の内分泌撹乱様式機構の解明を行うため、従来確立されているステロイド様化合物の分離分析法に基づき、海産巻貝類のホルモン用活性物質の検索を行った。その結果、いくつかのガスクロマトのピークが確認でき、その構造の解析を試みている。しかしながら、その絶対量が極めて微量であるため、構造の同定には至らず、現在のところ質量分析結果の解析を続行中である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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