研究課題/領域番号 |
10555305
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
桑畑 進 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40186565)
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研究分担者 |
米山 宏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80029082)
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キーワード | コレステロールオキシダーゼ / コレステロールエステラーゼ / コレステロールセンサー / 電子メディエーター / 自己集合単分子膜 |
研究概要 |
1. ウリカーゼを用いた尿酸センサーの構築 アミノエタンチオールの自己集合単分子膜で被覆した金電極に、グルタルアルデヒドを架橋剤に用いてウリカーゼ(尿酸オキシダーゼ)を固定した。電子メディエーターとしてFe(CN)_6^<3+>を溶解した電解液(リン酸緩衝液)を用いて、それへ調製した電極を浸けてFe(CN)_6^<2+>を酸化する電位を印加した。この状態で電解液に尿酸を入れると、酸化電流が観測されて約30秒で一定値に達した。添加する尿酸の量を増やすと、それに伴って酸化電流の増加が見られ、調製した電極はFe(CN)_6^<2+/3+>が電子メディエーターとして機能することによって、尿酸センサーとして機能することが明らかとなった。 2. コレステロールオキシダーゼおよびコレステロールエステラーゼを用いたコレステロールセシサーの構築 1の場合と同様の手法を用いて、コレステロールオキシダーゼおよびコレステロールエステラーゼの二種類の酵素を固定した電極を調製した。電子メディエーターとしてチオニンを用い、それを溶解した電解液に調製した電極を浸けてOVvsSCEの電位を印加したところ、コレステロールおよびコレステロールエステルの両者に対してセンサー応答を示すことを見いだした。すなわち、コレステロールはコレステロールオキシダーゼにより酸化される電流が検知され、またコレステロールエステルの場合は、コレステロールエステラーゼによってコレステロールへと加水分解され、それがコレステロールオキシダーゼによって酸化されるという反応機構により検出される。そして、コレステロールおよびコレステロールエステルそれぞれについて検量線を求め、それを用いるとコレステロールとコレステロールエステルの両方が存在する検体中における、両成分それぞれの濃度を正確に測定する方法を確立した。
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