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1998 年度 実績報告書

置換ポリアセチレンを用いた気体/有機蒸気分離膜の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10555325
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

増田 俊夫  京都大学, 工学研究科, 教授 (60026276)

研究分担者 蜂須賀 久雄  日東電工(株), メンブレン事業部, 副主任研究員
キーワード置換ポリアセチレン / ポリ(ジフェニルアセチレン)誘導体 / 分離膜 / 気体透過性 / 成膜性 / ガラス状ポリマー / 遷移金属触媒重合
研究概要

本研究は種々の気体・有機蒸気を分離しうる高分子膜、特に置換ポリアセチレンを基本骨格とする高分子膜の設計、合成を検討し、分離膜の分子設計めための普遍的な指針を得ることを目的とする。具体的には、ポリ[1-(トリメチルシリル)-1-プロピン]およびポリ(ジフェニルアセチレン)誘導体の合成とその分離能の評価を行い、置換基の形状が分離能に及ぼす影響を系統的に検討する。さらに、これらの諸物性を比較検討し、実用化への可能性を明らかにする。以下に本年度の研究結果の要点を記す。非常にかさ高いシリル基を有する、1-フェニル-2-[4-(トリフェニルシリル)フェニル]アセチレン(ρPh_3SiDPA)および1-フェニル-2-[4-(トリイソプロピルシリル)フェニル]アセチレン(ρiPr_3SiDPA)の重合と生成ポリマーの性質について検討した。これらのモノマーはTaCl_5系触媒により好収率で重合した。ポリ(ρPh_3SiDPA)とポリ(ρiPr_3SiDPA)の最大の重量平均分子量はそれぞれ1x106および4.8x106であった。これらのポリマーは黄色ないし橙色固体で、トルエン、クロロホルムなどに可溶であり、キャスト法により自立膜を生成した。ポリ(ρPh_3SiDPA)とポリ(ρiPr_3SiDPA)の空気中での重量損失開始温度はそれぞれ430,270°Cであった。25°Cでの両ポリマーの酸素透過係数は3.8,20barrerであり比較的小さかった。さらに、かさ高くて球状のアダマンチル基を有する3種のポリアセチレンを合成し、それらの気体および有機蒸気透過性についても現在検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Teraguchi: "Polymerization of Diphenylacetylenes Having Very Bulky Silyl Groups and Polymer Properties" J.Polym.Sci., Part A, Polym.Chem.36. 2721-2725 (1998)

  • [文献書誌] T.Masuda: "Synthesis and Gas Permeability of Poly(diphenylacetylenes)with Substituents" Am.Chem.Soc., Symp.Ser.(印刷中).

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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