研究課題/領域番号 |
10555344
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
海洋工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤野 正隆 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (10010787)
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研究分担者 |
木下 嗣基 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助手
多部田 茂 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40262406)
影本 浩 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40214275)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 海水交換 / 超大型浮体式海洋構造物 / 数値シミュレーション / 生態系モデル |
研究概要 |
本研究課題を推進してきた大学研究者チームは、海上への設置が計画されている超大型浮体式海洋構造物(メガフロート)がその周辺海域の海洋環境に与える影響を予測するための数値シミュレーションプログラムの開発に長年携わってきた。本研究では、従来の海水流動、水温、塩分濃度などの海洋物理的な動的変化のみならず、クロロフィルa濃度、溶存酸素などの海洋生物および海洋化学的なファクターについても、その動的変化を数値シミュレーションで予測可能とするよう、数学モデルの改造を行った。 さらに、その有効性を検証するために、平成11年7月から東京湾横須賀沖で開始されたメガフロート・フェーズ2の実海域実証実験用浮体(長さ1000m,幅120m)近傍の2個所(浮体直下と浮体外部)で、水温、塩分濃度、クロロフィルa濃度、溶存酸素、濁度を連続計測している。 数値シミュレーションとこれら計測結果を比較検討したところ、生態系に関するシミュレーションについて、下記のような結論を得た。 (1)溶存酸素の時間的変動については定量的かつ定性的に、数値シミュレーションは良好に計測結果と対応することが判った。 (2)しかし、クロロフィルa濃度については、計測結果とシミュレーション結果との一致度は、溶存濃度の場合ほど良好ではなく、数値モデルそのものの更なる検討が必要である。 (3)クロロフィルa濃度の予測精度を向上させるためには、栄養塩の時間的変化についても計測し、シミュレーション結果と比較することが必要と考えられるので、今後、栄養塩の連続計測をすみやかに実施するよう計画する。
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