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1998 年度 実績報告書

超音波照射型晶析逆抽出法による微粉体製造とそのモニタリング技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10555349
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

新苗 正和  京都大学, 工学研究科, 助手 (50228128)

研究分担者 菅野 強  京都大学, 工学研究科, 助教授 (60026151)
キーワード晶析逆抽出法 / 形態制御 / シュウ酸コバルト / エマルシヨン
研究概要

D2EHPAで担持されたco有機相を,常温常圧下でシュウ酸水溶液と混合撹拌することにより晶析逆抽出を試みた。さらに超音波の照射についても検討した。得られた晶析微粒子の形態変化をX線回折,SEM,光子相関式粒度分布測定装置を用いて検討を行った。得られた結果を要約すると以下のようである。(1)Coシュウ酸塩は溶解度積がシュウ酸サマリウムと比べて非常に大きいが,シュウ酸濃度や初期pHを適切に設定することで有機相中の初期Co濃度の95%程度を晶析逆抽出できる。(2)超音波非照射系で得られた晶析微粒子は,長軸径が10〜30μm程度の棒状微粒子であった。粒子形状は,逆抽出水相のpHの低下またはシュウ酸濃度の増加とともにアスペクト比が高くなる傾向が見られた。また,均一液相合成法との比較を行うと晶析逆抽出法の方が粒子径は小さかった。(3)超音波を利用して有機相と水相の混合を行った場合,インペラーのみによる撹拌に比べて邊かに微細なエマルションが得られた。有機相中のCo濃度に比べ逆抽出水相中のシュウ酸濃度が低い場合([C_2H_2O_4]_a/[Co]_0<5),超音波出力を増加させても粒子形状に大きな変化は見られなかった。しかし粒子サイズは1μm以下となった。また,粒度分布は非照射系に比べ分散性は良好であった。一方,シュウ酸濃度が高い場合には長軸径は非照射系に比べて大きく変化せず,アスペクト比のみ大きくなり,繊維状析出物が生成した。このように晶析逆抽出法への超音波の適用は,粒子の微粒子化に大きな効果があり,また粒度分布がシャープになることから高品質な粉体製造法になることが期待できる。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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