研究課題/領域番号 |
10556014
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
神尾 好是 東北大学, 農学部, 教授 (00109175)
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研究分担者 |
佐藤 直彦 (株)JBBステビア研, 社長
金子 淳 東北大学, 農学部, 助手 (30221188)
阿部 直樹 東北大学, 農学部, 助手 (90202671)
冨田 敏夫 東北大学, 農学部, 助教授 (00126129)
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キーワード | ステビア / 植物 / 殺菌物質 / 家畜 / 病原菌 / 殺菌感染 / 治療 / 予防 |
研究概要 |
(1) ステビアの殺菌物質の作用機構を解明するために、本年度は、精製及び構造決定を目指した。ステビア発酵液の透析外液からクロロホルム可溶画分を除去した後に、水層に酢酸エチルを添加して水層と酢酸エチル層の各々に殺菌物質を分配した。酢酸エチル層および水層について、ODSカラムを使用した高速液体クロマトグラフィをおこない、酢酸エチル層から少なくとも3種類の殺菌画分、水層から少なくとも1種類の殺菌画分を得た。大腸菌および黄色ブドウ球菌に対する殺菌活性を調べた結果、カラムクロマトグラフィによって部分精製した画分は、ステビア発酵為と同様に、酸性条件下(pH4)において強力な殺菌活性を示すことを明らかにした。現在、これらの殺菌画分の精製を進めている。 (2) ステビア発酵液を利用した病原菌駆除技術の開発を目指して、人為的にサルモネラあるいはリステリアを感染させたマウスにステビア発酵液を経口投与して、腸管内の菌数測定した。その結果、ステビア発酵液を投与したマウスでは、糞便1g当たりの菌数が顕著に減少した。サルモネラを人工感染させた子ウシにおいては、ステビア発酵液の単独投与によっては、サルモネラの駆除はできなかったものの、腸管におけるサルモネラによる組織侵襲を低減することができた。今後、抗生剤と併用してステビア発酵液の効果を調べる必要がある・また、ブタ飼育農家において下痢を発症した哺乳子ブタに強制経口投与した結果、症状の改善が認められ、しかも、その後の生育が極めて良好であった。
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