研究課題/領域番号 |
10556016
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大澤 俊彦 名古屋大学, 農学部, 教授 (00115536)
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研究分担者 |
程 栄助 日本老化制御研究所, 研究員
森光 康次郎 名古屋大学, 農学部, 助手 (00244533)
内田 浩二 名古屋大学, 農学部, 助教授 (40203533)
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キーワード | 脂質過酸化物 / 酸化ストレス / モノクローナル抗体 / 糖尿病バイオマーカー / ジチロシン / アクロレイン / メチルグリオキザール / DNA酸化傷害 |
研究概要 |
マクロファージや好中球由来のジチロシンはチロシンの二量体であり、特異的な蛋白質の酸化修飾マーカーである。これまでにコラーゲンやレンズクリスタリンなどのタンパク質でジチロシンが検出されているが、化学的な手法では組織・細胞内におけるジチロシンの局在性を明らかにすることは困難である。そこで、我々はジチロシンを認識するポリクローナル抗体の作製を試み、その特異性を解析し、また、免疫組織染色によるヒト脳におけるジチロシンの検出及びその局在性を明らかにすることができた。また、脂質過酸化終期生成物として、アクロレインが酸化ストレス発現に重要な役割を果たしていることを有機化学的に明らかにすることができた。さらに、糖尿病の新しいバイオマーカーとして、糖化蛋白質、特に、メチルグリオキサール(メイラード反応生成物)との反応産物であるArgpyrimidine化学構造を明らかにすることができた。そこで、アク口レイン修飾蛋白質やArgpyrimidinc修飾蛋白質を抗原として用い、動物(マウス)にそのまま免疫する。マウス脾臓からのハイブリドーマ作成手順などは定法通り行い、モノクローナル抗体の作成に成功し、ヒトの動脈硬化巣に対する免疫染色に成功した。また、MRXと命名した糖尿病の新しいバイオマーカーを糖尿病患者の尿中に見いだし、化学構造を明らかにすることにも成功した。 一方、核酸由来の新規バイオマーカーの探索を目的に、核酸塩基をマーカー生成源として用い、チミジンと酸素ラジカル(ヒドロキシルラジカルなど)との反応生成物及びデオキシグアノシンと13-リノール酸ヒドロベルオキシドとの縮合物の化学構造の解析に成功したので、今後、モノクローナル抗体の作成を試みる予定である。
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